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「ゆっくり」という生き物なのか食い物なのかよくわからん存在をご存知だろうか? 大抵の生き物は食い物にもなるだろう、とかそういう生易しい問題じゃないんだ。 姿かたちを端的に説明すると人間の頭部だけ独立して動いているような感じだ。しかも、何故か幻想郷の有名人の顔にそっくりだったりする。 こいつらは中身が饅頭なのに何故か喋ったり、飛び跳ねたりとフリーダムに生きているんだ。 そいつらが最近幻想郷で大量発生したことは有名な話で、畑を荒らしたり、人様の家に勝手に上がりこむことから一時は害獣扱いされて、無条件に駆逐の対象にされていたんだが、 こういう気色の悪い生き物を可愛がる虫愛づる姫君よろしくの物好きがいたり、こいつらが意外に美味であることが明らかになったり、ストレス解消に便利だったりといろんな用途が発見されたことで最近では益獣扱いされている。 こいつらの生態については前もって説明しようとすると冗長になるから、必要なときに必要なことだけを話していく事にするとして・・・とりあえず、自己紹介をさせてもらう。 俺は幻想郷で1,2を争うといっても過言ではないゆっくり愛好家だ。名前なんて気にする必要はない。 俺がどのくらいゆっくり好きかというと・・・ちょっと長くなるがのろけ話に付き合うつもりで聞いて行ってくれ。 まず西に虐待で潰されたゆっくり霊夢がいれば死体を回収しに行く。 ちなみにゆっくり霊夢ってのは黒髪と赤いリボンが目立つ博麗神社の巫女さんそっくりのゆっくりのことで、非常に頭数の多い種でもある。 え、虐待をやめさせないのか? そんな事するはずがない。そんな事したらストレス解消って存在意義を失って、また害獣として駆逐されてしまうじゃないか。 だから、ゆっくり愛好家の俺はゆっくりの幸せのために虐待を黙認しているんだよ。まあ、皆ゆっくりが好きだから大抵の場合、ちょっと愛のムチが過ぎただけなんだけどな。 たまに運悪く死にきれなかったゆっくりがいたら可哀そうだからきっちりと楽にしてやることも忘れないぞ? 東に餓えたゆっくり魔理沙がいればさっき回収した肉片を食べさせてあげる。 ゆっくり魔理沙は黒い三角帽子を被ったゆっくりで、数が多い上にふてぶてしくて腹黒くて、人里では一番嫌われている種だったりする。 共食いさせるなんて残酷だ? そんな事はないんだな、これが。こいつらは知能が低いから共食いであることに気付かない。 それに仲間の血となり肉と・・・じゃなかった。餡子となり皮となれるなら死んだゆっくりだって本望ってもんだろ? そういうわけで、ゆっくり愛好家の俺はゆっくりの幸福のためにゆっくりにゆっくりの死体を食べさせるんだ。死体じゃなくて残飯って言ったほうが適切かもしれないけどな。 北に交尾中のゆっくりアリスがいれば引っぺがして俺が代わりに最後まで犯ってあげる。 ゆっくりアリスってのはとにかく年中盛り付いている淫乱ゆっくりで、ゆっくりを増やすためだけにいるような存在だ。ちなみに何故かゆっくり魔理沙を好んで襲う。 何、わけが分からない? そういや言ってなかったっけ?ゆっくりは交尾の後の出産で命を落とすことが多いんだ。でも、産みの苦しみを味わいながら死ぬなんて可哀そうだろう? でも、俺が代わりにイかしてあげれば、すっきり出来るし、何より死ぬこともない。 たまに俺のイチモツで餡子をかき回されるのが気持ちよ過ぎたのか、そのまま逝ってしまう奴もいるけど、快感に包まれて死ねるんなら本望に違いない。 南に生まれたてのゆっくりぱちゅりーがいればすぐさま保護してしかるべき場所に預けてあげる。 自然の中で生まれたものは自然の中で生かすのが一番じゃないか? いやいや、こいつらは饅頭みたいなものだし、食欲をそそる匂いを発するくせに他の動物に対抗する武器を全く持っていないんだ。 つまり野生のままだとひたすらハンティングされる側ってことだ。それはあまりにも可哀そうだろ? 特にこのゆっくりぱちゅりーは体が弱くて、野生だとわずかな運動やストレスで死に至ることもあるから他の種以上にしっかり保護してやらなくちゃならない。 だから、加工所や稗田様のところに預けて保護してもらうのさ。そうすれば野性よりもずっと長く、安全に生きられるだろ? まあ、稗田様のところに預けたゆっくりの様子を見たことはないが、あの方のことだからきっと俺に負けず劣らずの可愛がりっぷりに違いない。 と、これだけ話せば俺がどれだけゆっくりのことが好きか分かってもらえたと思う。 でも、俺ののろけ話は108まであるんだ。つまり、まだまだ始まったばかりだ。 ・・・・・・とは言え、さすがに見ず知らずの相手に108もののろけ話を聞かせるわけにもいかないから、一つだけ取っておきの奴を聞いていってほしい。 のろけ話であると同時に自慢話でもあるんだが、実は最近オリジナルのゆっくり飼育グッズで特許を取ったんだよ。 幻想郷に特許なんて概念があるのか?なんて細かいことは気にしないでくれ。 その特許商品ってのはハムスターボールっていうハムスターを屋内で散歩させるための道具から着想を得たもので、ゆっくりボールって名前のプラスチックの球なんだ。 使い方は簡単、出産間近のゆっくりのそばでこのボールを用意して待機、子ゆっくりが生まれた瞬間にそのボールの中に閉じ込めるんだ。 ちなみにボールのサイズは生まれたてのゆっくりの平均的なサイズに合わせてある。勿論空気穴もストローが通るくらいのを14箇所ほど空けてある。 あ、そうそう・・・ゆっくりの産まれ方には果実みたいに親から生えた茎になるタイプと卵生タイプ、妊娠タイプの三種類があるが、どのタイプで産まれるにしても捕獲できるようになったら出来るだけすぐにボールに入れるのが望ましい。 次に、できるだけ素早く他の家族ゆっくりを原形をとどめない程度に破壊する。 一見可哀そうに見えるが、これもゆっくりのためなんだ。 ボールに閉じ込められたゆっくりが他のゆっくりを見てしまったら、自分だけ何かおかしいことに気付いてしまうだろ? そうなったらアイデンティティが崩壊して心が壊れてしまうかもしれない。そうならないために他の家族ゆっくりを破壊するんだ。 勿論、潰したゆっくりは子ゆっくりに食べさせよう。 こうして子供を無事出産して役目を全うした親ゆっくりは子供の血肉、じゃなくて餡皮となって子ゆっくりとともに生きていくんだ。なんて美しい!! ああ、そうそう・・・最後になったけど、このボールにはどんな効能があるのか説明させてもらうぞ。 こいつには10以上ものゆっくりに幸せを提供するための素敵な効能がついているんだ。 1つ目。子ゆっくりを大きくさせない機能がある。 人間でもそうだけどさ、大人になるってことは社会の荒波にもまれて汚れていくことだと思うんだよ。 でもさ、こんなに可愛いゆっくり達がそんな風に汚れてしまうなんて可哀そうだろ? で、ゆっくりが大人になるためには身体的な成長と、中身つまり餡子の増量が不可欠なはず。 ということは、身体の成長を抑えれば容積も抑えられ、おのずと大人になることが出来なくなるはずじゃないか? このゆっくりボールの当初の目的はこの成長阻害・・・いや、ずっと子供のままゆっくりさせてあげることにあると言っても過言ではない。 勿論、効果は抜群だった。こいつにいれたゆっくりは皆、純真無垢な子供のままだったよ。 2つ目。野生種はしない(と思われる)排泄を促す。 こいつは俺もびっくりしたことなんだが、野生種は食ったものがどうなるのか全く解明されていない。しかし、排泄をしないならどう考えても生涯に食する量と増加する体積が一致しない。 こんな常識的にありえない状態が健康なわけがないと思わないか?でも、ボールに入れたゆっくりは空気穴を使って餡子に似たウンコを排泄する。 つまり、野生種の永遠の悩みである死ぬまで続く便秘か解消されるってわけだ。 え、成長が阻害されたせいで膨張した中身が飛び出しただけじゃないかって? はははははは、そんなわけないじゃないか。ゆっくり愛好家の俺が言うんだから間違いない! 3つ目。ゆっくりが狭い場所に挟まらないようにする。 これは何気に重要なんだ。狭い場所に挟まって皮が剥けて中身があふれ出したとか、狭い場所に落下して皮がずる剥けになったり、挟まって動けなくなったところを外敵に襲われたってのは幼いゆっくりの死亡原因としてはかなりの上位に食い込む。 でも、こいつを装着していればプラスチックが皮を守ってくれるし、そもそも挟まって動けなくなるような場所に嵌り込むようなことがなくなる。 まあ、最初から挟まってるようなものだから当然といえば当然かもしれないけどな。 4つ目。むやみに飛び回らなくなる。 飼っているゆっくりが飛び跳ねて大事なものを壊してしまったなんて話はよく聞くが、こいつの中に入っていれば飛び跳ねるなんてことはまず出来ない。 せいぜい転がって移動することくらいだが、完全に押さえつけられている状態だから自分の意思で自由に転がすことは出来ない。 つまり、自分の意思では飛び跳ねるどころか、転がり回ることすら満足に出来ないってわけさ。 これならゆっくりが勝手に家のものを壊すなんてことはなくなるだろ? 5つ目。他人のものを勝手に食べなくなる。 というか、食べようがなくなるだけなんだけどな。まず動けないわけだし。 ストローサイズの空気穴から与えられた食べ物しか食べられないんだから、他人の畑の作物を荒らすなんてことは当然なくなるよな? すると、畑を荒らされてぶち切れた農家のおっさんに潰されるなんて悲劇は起きなくなる。 6つ目。大きな声で「ゆっくりしていってね!」などと叫ばなくなる。 「ゆっくりしていってね!」というのはゆっくり達が頻繁に口にする言葉なんだが、こいつが朝一番の鶏の鳴き声にも負けないくらいやかましいんだ。 でも、このボールに入った状態であれば全身を完全に押さえつけられているわけだから、当然口だって満足に動かせない。 その上、プラスチックケースで声が大分遮断されるから、外部に漏れるのは「うっうりいえいっええ」とか言うわけの分からん呻き声だけ。 これなら近所迷惑になることもないし、下手に泣き声を上げて仲間を呼び寄せてしまうような事態も回避できる。 それにゆっくり魔理沙の場合、生意気なことを言わなくなるから可愛さ3割増しと良いこと尽くめだ。 7つ目。他人に勝手に殺されなくなる。 野生種がプラスチックケースに入っていることなんてありえないんだから当然だよな? 8つ目。坂から転げ落ちても大丈夫。 ゆっくりってのは鈍くさいから、何かにつけて坂から転げ落ちるんだよ。 現に、このボールに入れたゆっくりも散歩させてやっている時に幾度となく転げ落ちたもんだ。 跳ねるなり、踏ん張るなりすればいいのに。 そんな鈍くさいこいつらだが、プラスチックボールがあれば転がったときに皮が剥けることもないし、硬いものにぶつかったときに中身をぶちまけることもなくなる。 9つ目。捕食者に襲われても安心。 さっきも言ったようにこいつらはとにかく鈍くさいからさ、外敵に襲われても逃げるってことをしないんだよ。 実際、俺がこのボールに入れて飼っていたゆっくりは外敵に襲われそうになっても全く逃げようとしなかった。 跳ねるなり、転がるなり、狭い穴に逃げ込むなりすりゃいいのにな。 でも、このボールの中にいればゆっくりゃやゆフランに襲われた程度なら命を落とさずに済む。 あ、ゆっくりゃとゆフランってのはゆっくりを捕食するゆっくりのことだ。 10つ目。遊び道具として最適。 この中にいる限りゆっくり達は普段以上にゆっくりしているから、少し悪戯をしても文句一つ言わない。 それどころか、大抵のゆっくりは歓喜の涙を流しながら「おえあうっうりえいあいお~」とか「あええ~」とかものすごく楽しそうな声で鳴きまくるくらいだ。 それに、このプラスチックボールはなかなか頑丈でな、大人の力で蹴っても至近距離で壁にぶつかりでもしない限りなかなか壊れない。 おかげで、普段ゆっくりとは出来ないようなサッカーみたいな激しい遊びだって問題なく出来るんだ。凄いだろ? 11つ目。ゆっくりアリスにレイプされない。あるいはしない。 これもゆっくりの命を守る上では必要不可欠な要素だ。何せゆっくりアリスによるレイプはゆっくり魔理沙の死因のTOP3に入るからな。 だけど、このボールの中にいれば前戯がちゃんと出来ないし、種付けだって極めて困難だ。だからアリスに犯し殺されることがなくなるんだよ。 でも、このボールの凄いところはそれだけじゃない。ゆっくりアリスもゆっくり魔理沙とずっと一緒にいられるから大喜びするんだ。 最初に実験したゆっくりアリスはずっと一緒にいられるのがよほど嬉しかったのか、3日間くらいボールに体をこすりつけ続けていたな。 それから「何で子供が生まsqんくせgkうぇdgyrdhんcmbwmrdんcs」と狂喜しながら逝ったよ。 嬉しすぎて死ぬゆっくりなんてあの時初めて見たよ・・・。あの時ほどゆっくりボールを作ってよかったと思った日はないね。 12つ目。機能拡張キットや工夫次第で遊びが更に広がる。 簡単なところだと紐をつけてハンマー投げができるな。プラスチックケースの破損が心配ならガムテープをしっかり巻きつけておけば良い。 他にはボールをムチでたたいて回転させ続ける朝鮮式の独楽として使用することも出来る。 ・・・いや、無限大の応用こそゆっくりボールの肝だから、あまりあれこれ話しすぎると面白みがなくなってしまうな。 これ以外の応用は自分で探してみてくれると嬉しい。 ゆっくり好きの、ゆっくり好きによる、ゆっくり好きのための至高のアイテムゆっくりボールは外界価格で980円。みんな、気が向いたら買ってくれ!! ‐‐‐‐‐‐‐‐あとがき‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ホスト規制が悲しくて、書けもしないSS?を書いてみた。 が、あまりに誤字多かったのでちょいと訂正して再うp。 今後はきちんと推敲しようと思いました。 ゆっくりが可愛くて仕方がない俺にはゆっくり虐待なんて全く理解できないよ・・・! 俺の想像力じゃ、よりベターにゆっくりボールを用いたゆっくりの可愛がり方が思いつかないんだ。 何か面白い遊びはないものか? このSSに感想を付ける
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この前なんかの映画で見たのをネタに書いてみた。 季節は冬。 食糧難で飢えた大量のゆっくりが毎年町に迫ってくるので人間たちは町を土の塀で囲んだ。 しかしそれではダメだった。他のゆっくりを足場にして塀を越えてきたのだ。 一回目の防衛戦は人間たちの敗北に終わった。唯一の救いは攻めてきたゆっくりが比較的少なかったことか。 だが今回、二回目のゆっくり達の兵力は一回目の倍近くだ。今度町へ侵入されては食料が尽きてしまう。 このピンチを一人の知恵者が救った。 「すぐれた要塞というものは一つだけ弱点がある」 そう言うと塀の中で一か所だけわざと侵入できる場所を作った。 さらに侵入した先を曲がりくねった一本道にして、最終的に住人たちが土の塀を作るために掘った穴へと続くようにした。 町全体を囲えるほどの土を掘ったのだからその穴は相当深い。 そこまで作ったところでゆっくり達の襲撃が始まった。 始めどこから町へ入ろうか考えたゆっくり軍だったが、侵入口を見つけると何の警戒もせずにそこから侵入してくる。 侵入した先は一本道。たくさんのゆっくりがへし合い押し合いしながらぞろぞろと奥へ進む。 深い穴に気づいたのは先頭のゆっくりだったが、後ろから押されているので為すすべなく落ちていく。 そして町へ攻めよったゆっくり達のほとんどは深い穴へと落ち、残ったゆっくりは「ゆっくりしんでね!」と言い残して去って行った。 人間たちの完全勝利だ。 深い穴に落ちてどこにも逃げられないゆっくりはどうするか。 殺すなどとんでもない。このゆっくり共は食料だ。必要な時に釣り上げて食べるのだ。 深い穴から逃げ出したいゆっくりはロープでも垂らせば簡単に釣れるだろう。 残念なのは、この食料庫は長く持たないということか。中にいるゆっくり達は共食いを始めるからだ。 しかし問題ない。この町の罠にまた引っかかるおバカなゆっくりがいるのだから。 さらにゆっくりを収穫したいのであればこの町の罠を知らない野生のゆっくりに豪華な食事を与えたあとに 「今度は友達を呼んで帰ってきなよ。皆ゆっくりさせてあげるよ」と言って野に返せばよい。 アホなゆっくりは必ずや友達ゆっくりを引き連れて帰ってくるから。
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こんにちは、真実を常に追い求める孤高の記者、射命丸文です。 今回の取材にいきますのは、人間たちの畑。 最近、話題になったある作物に関する畑です。 おっと、「文々。新聞」は別に農業の業界紙ではないですよ。 私が出向くのは、そこに読者の興味を引く異変があるがゆえ! これから赴きますのは、家屋内にある大農園。それも、場所はあの知る人ぞ知る加工所です。 どうです、少しは興味がわいてきたでしょう。 では、興味がわきましたら、この「文々。新聞、購読申込書」へサインをどうぞ。まずは六ヶ月間購読でいかがでしょうか。 大丈夫、内容は保障します。どこぞの賽銭箱に投げ捨てるより、よほどいいお金の使い道になるでしょう。 それに、今なら毎月うちの犬走椛を集金に向かわせますよ。毎月、上目遣いで「お、お願いします、怒られちゃいます……」と涙目であなたの袖にすがりつくんですよ! ……はい、まいどありー。 『射命丸の突撃リポート、ゆっくり農園の謎』 「量産化の成功が、業績悪化のきっかけとなってしまいまして」 ため息混じりにそう語ったのは、今回、我々を案内してくださるゆっくり加工所の主任さん。 その指し示すグラフを見ればわかるとおり、ゆっくりの繁殖と効率のいい餡子の収穫方法で潤沢な在庫を抱えることになりましたが、そのために単価が暴落。気候で収穫量が激変することから、かつては赤いダイヤモンドとまで呼ばれた小豆市場も見る影もなしという有様で、バランスシートを見るまでもなく採算割れがうかがえます。 「甘味だけでは需要の限界があるのですよ」 在庫の山を見た記憶が蘇ったのか、主任さんは若干青ざめた顔色。 確かに甘味というのは嗜好品。その上、ゆっくりの案は腐敗します。需要を上回るだけ生産しても、消費されずに損が増えて単価を押し下げるだけ。 生産調整をするのが一般的だとは思うのですが…… 「ゆっくりは繁殖が簡単ですから、うち以外にも生産者がたくさんおりまして……正直、把握しきてれいないために音頭をとって調整とはいかないのです」 なるほど、中々利害関係の絡みそうな話で大変面白そうですね。 その辺のこと、詳しく。 ……あ、今日の取材とは関係ないですか。 「もちろん、うちもただ手をこまねいているわけではなく、いろいろと新商品の開発で需要の掘り起こしを狙っているのですが」 あ、今年はゆとり線香に大変お世話になりました。 ゆっくり羊羹、大変おいしゅうございました。水羊羹、この時期には堪りません。インスタントゆっくり汁、椛の哨戒の必需品です。 はい、ヒモ付き取材なのですいません。でも私、嘘は申しません。真実の報道記者、射命丸ですから。 そんなことを考えながら、文花帖にペンを走らせていますと、主任さんのため息が聞こえてきました。 「とはいえ、焼け石に水といった有様で、ついに資金繰りに窮してゆっくりの買取も中止したこともあります」 覚えています。加工所のゆっくり買取の中止は、野良ゆっくりの放置と生息数の拡大、人間社会への被害をもたらしました。 完全にゆっくりを駆除する選択肢も検討されましたが、結局は補助金がついて、かろうじて存続できた制度。 それがこのところ、急にゆっくり需要が高まってきました。 益獣から害獣となって絶滅すら視野に入ってゆっくりを救う、突然の需要増。当然、裏には加工所の存在がありました。 それこそが、私が今回こちらに取材に参りました最大の理由です。 さて、おとなしく吐いて下さいね。 「それは、発想の転換でした。私たちは餡から野菜に生産をシフトすることで、苦境を乗り越えたのです」 野菜? ゆっくり加工場から野菜とは面妖な話です。 「まあ、百聞は一見に如かず。ちょうどこれから作業が始まるところですから、行ってみましょう。農園へ」 頭をかきながら立ち上がる主任さん。 私はその後姿を追いかけて、加工所の最深部へと向かいます。 「ここが、ゆっくり農園です」 主任さんの肩越しに見える室内。 まず、驚いたのはその広さです。 私の速さをもってしても向こう側の壁まで、分単位を要するでしょう。紅魔館の図書館を移設できそうなほど。 次に目を引いたのは床の構造ですね。その床には向こう側の端まで続く長方形の四角い窪み。それが何列か並んでいます。 四角い溝が何本もの入った床とだだっ広い空間。この部屋を端的に言い表すと、そうなります。 思わず写真を一枚。 薄暗い室内に輝くフラッシュの光。 そういえば、この暗さで植物が育つのでしょうか? 「射命丸さん。あちらの区画で今から栽培を始めます」 主任が指し示した一角は、不思議な光景となっていました。 前述の四角の窪み。 ですが、よく目をこらすとその溝はぎっしりと肌色の何かで覆い尽くされています。 あれこそが、この加工所の秘密なのでしょう。 私は主任さんに案内されるのを待つことすらもどかしく、その傍らに降り立ちました。 その窪みに詰め込まれた肌色を覗き込もうとして、私は気づきます。 いえ、正確にはそいつら自身から答えが聞こえてきました。 「ゆっぐり……ざぜでええ……」 「ゆゆゆ……」 「おねーさん、ここからだして……おうち、かえる……」 それらは、なんと巷で話題のゆっくりたちでした。 れいむ種、まりさ種などの雑多な種類のゆっくりたちが、天井を向けられた体勢で隙間無く四角の窪みに敷き詰められ、気色の悪いゆっくりプールができあがっています。 上を向いて身動きもとれず、お気に入りの帽子もリボンもひしゃげたまま、ただ流れる涙。 その珍妙な姿に、私の部下カラスの文々丸も興味を引かれたのでしょう。 いつの間にか、ゆっくりの絨毯をきょろきょろと動き回っていました。 こらこら、商品を傷つけたらだめじゃないですか。 「ゆぐっ!」 「づめが、いだひいいい!」 ……まあ、いいような気がしてきたのはなぜでしょう。 ともかく、私たちがいるこの空間は、果たして何なのでしょうか。敷き詰めたゆっくりの意図は一体? 「それは、苗床です」 疑問に応えてくれたのは、私に追いついてきた主任さん。 苗床という言葉の意味を確認しようとしたその時でした。 「あ」 短い主任さんの声。その視線は私の後方、『苗床』の位置で固まっています。 なんでしょうか。 振り向く私。そして、その視線も固まります。 「カラスさん、まりさをゆっくりもちあげてね!」 「ずるいよ! れいむも連れてってね!」 苗床のまりさの口に足でも突っ込んだのか、噛み付かれている文々丸。 ばたばたと翼をはためかせて逃げようとする文々丸を離すものかと、真っ赤な顔でしつこく食い下がっている。 あの腐れ饅頭野郎、私の可愛い文々丸になんてことを! 「ガア!」 無論、文々丸はゆっくりごときにどうにかできるようなカラスじゃない。だって、私の部下なんだから。 「まりざのおめめがあああああああ!!」 一際高いまりさの悲鳴。 文々丸のくちばしには、たった今えぐりとったばかりのまりさの眼球らしきものが。 「まりさのきれいなおめめがあああ!?」 「からすさん、か゛え゛し゛て゛ええええ!」 ひたすら泣き叫ぶまりさに代わり、隣のれいむの絶叫。夫婦なのだろうか。 まあ、そんなことは文々丸には興味がないことだろう。 「ゆぐううう! 今なら許すから、かえじでぐだざいいいい!」 そんなこと言われても、文々丸はもう目玉をのみこんでますよ、ごくんと 「どうじでぞんなごどするのおおおおっ! まりさを怒らせたら、からすさんもただじゃおかないよおおお!!」 えらい剣幕ですが、毛づくろいにふける文々丸に耳に届いたかどうか。 代わりに私が怖がってあげましょう。 おお、こわいこわい。 ……て、我に返ってみると、これはまずいですね。 取材対象の財産を損壊したことになります。 ちらりと主任さんの顔を見てみます。 私に向けられていたのは請求書ではなく、なぜか笑顔でした。 「いや、別にゆっくりは生存していればどんな状態でもいいんですよ……おや、準備ができたようです。さ、作業開始ですよ」 言いながら、部屋の隅に向かって手を振る主任さん。 気がつけば、そこに作業服姿の従業員さんが数人。それぞれ、その両手に抱えるのは柵。手馴れた動作で、ゆっくりの苗床を囲むように 柵を立てていきます。 ただし、完全には囲みません。 一方に出入り口をつくって、そのまま部屋の片隅へと柵で通路をつくっていきます。その通路の先は、壁面に小さく張り出した扉へと。 こうして出来上がったのは、扉から苗床までをぐるりと囲む柵の通路。 主任さんは準備が整ったのか、こほんと咳払い。 「まずは、種まきからです」 種まき。 主任さんの言葉に、私は籠に種籾を入れた農家の姿を思い浮かべますが、それから始まった光景は、まったくそれとは似ても似つかぬものでした。 主任さんの合図に合わせて開放される通路に接した扉。 同時に、加工所を揺るがした凄まじい振動でした。 「まっまっまっ、まりさああああ!!!」 「まりさはどこおおおおお!!!」 「れいありもいいよねええええ!!!」 「ぱちゅありも、じゃすてぃいいいいっす!」 扉の向こうには、地鳴りを響かせてゆっくりありすの、顔、顔、顔。 何十匹いるのでしょう。 魔法の森のアリスさんとは似ても似つかぬゆっくりアリスの群れが、性欲にテカテカと輝くアリスの瞳が、次から次と扉の向こうから姿をあらわします。 共通するのは発情しきって上気した赤みと、血走ってまりさを求めるその眼。 すごいです。 そういえば、先日うっかり毒きのこを食って寝込んでしまった魔理沙さんを、文句を言いながらも看病を続けたアリスさん。 深夜二時頃、熱にうなされ、胸元をはだけて荒い寝息を吐き出す魔理沙さんをじっと見下ろすアリスさんの相貌を、なぜか不意に思い出しました。 もちろん、それは本件とはまったく関係ございません。上海人形に八つ裂きにされたネガも戻ってきませんし。 さて、ゆっくりありすの集団は後続に押し出されるように、通路を前に前に進んでいきます。 向かう先は、ゆっくりの苗床。 その待ち受けるゆっくりたちは怒涛のように押し寄せるアリスの足音には気づいていますが、なにせ天井しか見えない体勢のため、何が起こっているのかわかりません。 歯を食いしばり、流れる涙を増やすばかりです。 ですが、足音が止んで見えるのは、覗き込む同じゆっくりの顔。通常なら、親切な性質を持つゆっくりありすのものです。 助かったと思ったのでしょうね。 「ゆっくり、ひっぱりだしてね!」 髪の毛や装飾品すらも詰め込まれて、唯一相手が噛んで引っ張り出せる舌を伸ばします。 けれど、ありすの受け止め方は違いました。 「いきなり、でぃーぷなんて、まりさは焦りすぎよ!」 「でも、大丈夫! ありすがきちんとリードしてあげるね、まりさああああ!」 数十匹のアリスが、ゆっくりの苗床にびっしりと圧し掛かり、下を向くなりいきなり響きわたる湿った音の大合唱。 くぐもった下のゆっくりの絶叫と、とろけたようなアリスたちのあえぎ。 新しい拷問のようで、思わず私は耳を塞ぎたくなるものの、加工所の方々はまったく平気な顔。 顔色一つ変えず、今回の予想収穫量なんかを話しています。 人間の主な特徴、適応性というものは一種の狂気ですね、ほんと。 「まりさまりさまりさああああああ!!!」 「やめでええええ!!! すっ、すっきりしちゃううううう!」 「やめては、とかいではやめないでということよおおお、いぐううううううんほおおおおおおお!」 「ひぎいい、隣にれいむがいるのにいいいいい、いぎだぐないいひぎいいいいいい! ずっぎりいいいい!」 最後の抵抗の声もむなしく、まりさたちの悲鳴をバックに種まきは終わりました。 いや、終わったと思ったのですが。 「あと、2セット」 冷静な主任の言葉に応じて、一斉に苗床に向かう職員たち。 ご丁寧にも、すっきり満足していたアリスたちを揺らし、再び発情へとのぼらせていきます。 こんな変態生物の発情を助けるぐらいなら馬でも種付けでもした方が100倍マシだと思うのですが、そこはプロ根性。匠の技です。 「だめだよおおお! あかじゃん、ごんなにでぎだら、じぬのおおおおお!!」 ねとねとの粘液に覆われたれいむの顔が、目を血走らせて必死に叫んでいます。 「そんなことより、アリスをちゃんとすっきりさせてね! きっと、愛があればだいじょうぶなの!」 ですが、そんな愛の足りない戯言はアリスに通じません。すぐさま、欲情の囀りにかき消されるばかり。 結局、アリスが職員に引き離されて扉に蹴りこまれるまで「種まき」は続きました。 ゆっくりの生態の神秘は、やはりこの生殖後の反応でしょう。 犯されつくしたゆっくりたちから、次々と発芽する茎たち。 通常茎が生える頭の上は他のゆっくりや壁に塞がれているので、唯一の隙間、天に向けてにょきにょきと伸びていきます。 これが、種まきの成果。 この伸びた茎が、加工所の新たな生産物とのことです。 出産後、親が朽ちても赤ちゃんをしばらく育てられるほどに栄養価が高く、人間にとっては煮ると口当たりのよい、ほのかな甘味が野菜嫌いのお子様にも人気の新商品。ゆっくりの茎。 まさか、ゆっくりから野菜がとれるとは驚きです。 「次は、肥料ですね」 ですから、各工程の呼び名が農業のような呼び名になるのでしょう。 確かに、アリスに蹂躙されて黒ずみ始めたゆっくりたちの様子からすると肥料は必要なように思えますが、さて何を与えるのでしょうか。 応えは、手押し車に詰まれた黒い物体でしょう。 植物であれば、まず間違いなく腐葉土の黒土でしょうが、相手はゆっくり。 「あれは、餡子ですか?」 「そのとおりです」 私の問いかけににっこりと応じる主任さん。 こうしている間にも、「むーしゃ……むー……」「……しあわせー」「めっちゃ……うめ……」と、かすれた声が響いてきた。 ゆっくりの中身も餡子だけに、効果は抜群といったところでしょうか。 「餡子は、繁殖もできなくなった末期のゆっくりや、商品にならなかったもの、間引きした子供らを与えています。化学肥料を使わず、コストにも気を配っています」 主任さんの淡々とした説明に、経営不振を乗り越えたこの加工所に培われたコスト意識が伺えます。 こういう企業は力があります。株を上場するときは教えてください。けして、私はインサイダーなど行いません。 それはともかくとして、ゆっくりたちはその栄養満点の肥料に元気を少しだけ取り戻していました。 そんな中、主任さんは次の指示を伝えます。 「さて、次はお水をあげましょう」 水? 見れば、桶に汲まれたオレンジ色の水がめを台車にのせて、従業員たちが押してきます。 はてさて、あれは一体なんなのでしょうか。 膨らむ私の期待でしたが、私の期待は報われません。 本当に、主任さんの言葉とおり、染料でオレンジ色に着色されただけのただの水でした。 ですが、それを知るのは私と職員の方々だけ。当然、ゆっくりは知りません。 「ほうら、口を開けろ。オレンジジュースだぞー!」 棒読みの職員の台詞を耳にするなり、一斉に口を開くゆっくりたち。 ひしゃくで注ぐそのオレンジ色の液体を一滴ももらすまいと、食虫花のようにぱっかりと大口を開けています。 その間抜けな光景に脱力の私ですが、ゆっくりたちの反応は、さらに私の足腰から力を奪うものでした。 「うっめ、これ、めちゃうめ!」 「しゅっごく、おいしい♪」 「あんまあああああい!」 なんですか。 ゆっくりとはいえ、蒙昧すぎるでしょう。 「プラシーボもあるでしょうが、たっぷり口に水を含んだせいで、口の中の餡子が溶けているんですね」 「でも、それじゃあプラマイ0では」 「いいんです。これは、ゆっくりたちの心のケアですから」 ゆっくりの心なんか、ケアする必要があるのでしょうか。 それならば、霊夢さんに「印刷してある文字が邪魔だから、今度から白紙で頂戴。森近さんに売るから」と、凄まじい要求をされた私の心をまず最初にケアしてほしいところですが。その日の夜のお酒は、ひどくしょっぱい涙酒。霊夢さんは時々、無意識に萃香さん以上の鬼ですよね。 そんな感じに私がちょっぴりブルーになっているというのに、ゆっくりたちからは案の定な能天気な声が沸き始めます。 「すっきりしたよ」 「この子のために、がんばれるね!」 顔面から伸びていく茎も色艶がよく、その先に鈴なりにふくらみつつある子供の実。 実ってしまえば、可愛いわが子なのでしょう。 「ゆー……♪ ゆゆーゆー♪」 「ゆっくりそだってね」 「まりさの赤ちゃんが、いちばん大きくてゆっくりしているー♪」 歌ったり、話しかけたり、自慢したり、ゆっくりたちはたちまちのうちに元気を取り戻していきます。 もうすぐ、この実がぷっくりと膨らんで子供をなすのでしょう。 「では、次は害虫駆除と茎の手入れです」 主任さんの宣言に、不意に私はリグル・ナイトバグさんを思い出します。なぜでしょうか。 ともかく、確かに害虫というのは問題ですね。 風見幽香さんなら、リグルさんの首に腕を回しながら耳元にそっとお願いすれば済む話でしょうが、人間はそうもいきません。 まず、職員が最初のまりさと向き合うように覗き込みます。 「ゆ? お兄さん、まりさのこどもゆっくりしているでしょ♪」 「れいむの方がもっとゆっくりしているよ! とくべつに、お兄さんもゆっくり見ていっていいよ!」 対抗するれいむたちの声は、おそらく職員の方にとって耳朶を吹き抜ける風のうねりのようにしか感じていないのでしょう。 無言でその手を茎へと、その茎に実る赤ちゃんへと伸ばしていきます。 「ゆ! 赤ちゃんを、いいこいいこしてあげ……」 ブチャ。 湿った破裂音が響きました。 職員の方は一瞬で至福から白目をむいた表情の親を気にもとめず、その手を次の実へ。 「お、おにいさん?」 ブチ。 「なっ!?」 ブチ。 「やめ……」 ブチャ。 「あがちゃ……!」 ブチャ。 ろくな台詞言えないまま、瞬く間に手馴れた手つきで赤ちゃんを全て潰された親まりさ。 もう、口を開いたまま固まってしまっているが、やがてぷるぷると震えだします。 「ま、まりさのあがぢゃんがあああああああああ!!!」 その言葉がゆっくりたちの間を漣のように駆け巡っていく。 「どうじだの、まりさああああ!?」 不安と恐怖にまみれた仲間たちの声も、あえぐような嗚咽が応じるのみ。 再び始まる身動きできず、周囲の様子も伺えない狂乱のゆっくりタイム。 特に、その隣で赤ちゃんの顛末を視界の端に捕らえていたれいむは、笑顔がひきつって今にも崩れだしそう。 そのこわばった笑顔は、やがて媚びの色彩をともなって職員の方に向けられるのですが。 「れ、れいむの赤ちゃんは大丈夫だよね! だって、こんなにかわい……」 ブチ。ブチャ。ブチャ。プチ。 「がわいいのにいいいいい、なんでええええええっ!?」 職員の指先は熟練の動きでした。 一息に、れいむに芽生えた命をこそぎ落とします。 あとはもう、流れるような作業の連続でした。 「こどもだけは、ゆっぐりさせ……ああああああああああ!!!」 「早く、うまれでええええええ……っ! ゆっくりしないでえええ、ゆぎいいいいいいい!!」 「初めてのこどもなのおお、もってかないでえええ……むきゅううううううううん!」 職員の方が一歩進むたび、茎の成長を阻害する害虫たちは的確に駆除されていきます。 食の安全が叫ばれる今、このように薬品に頼らず、手作業で剪定していく細やかさに思わず感動してしまいます。 「さて。この作業はしばらくかかりますので、一足先に収穫間際の畑をごらんにいれましょう」 私が一通りその様子を写真に収めると、それを見計らって声をかけてくれる主任さん。 案内されて行ったのは、今の畑とは反対側の一角。 青々とした茎は豊かで、かすかに揺れる様子はまるで湖畔の波のよう。圧巻の光景。 害虫をきっちり駆除して手入れをすれば、ゆっくりの茎ですらここまでに実りを結ぶのでしょうか。 「これでも、本職の農家さんに比べるとまだ素人仕事なのですが」 主任さんの言葉は明らかに謙遜ですが、新規事業として進出しただけに農家への兼ね合いもあるのでしょう。 私も余計なことは言わず、ただその鮮やかな緑に見蕩れていました。 とはいえ、私には記者としての役目があります。しゃがみこみ、その茎を一本もちあげてみますと、ずっしりとした手ごたえ。 「おもい……よ……」 「ちぎれえ……」 「あかちゃん……あかちゃん……」 かすかに聞こえるのは、ゆっくりのうめき。 新鮮なはずです。苗床すら生きているのですから。 「実は、先ほどの状態からここまで育つのに十日もたっていません」 主任が自負と、ちょっぴりの自慢を秘めた口調で話し始めます。 ゆっくりの生命力は、まさに恐るべし。 けれど、脅威の生命力に驚くにはまだ早い。 「それどころか、数日おけばまたこの畑で連作が可能なのです。」 それは、人間生活にどれだけの恩恵を与えることでしょう。 うまく流通にのれば、博麗神社の貧乏人ですらビタミンB2やベータカロチンを摂取できます。もう、障子の紙を食べる必要はありません。 ……ごめんなさい、一部悪意に基づいた偏向記事がありました。 それはともかく、ゆっくり農園。 実に魅力的な存在ではないでしょうか。 おかげさまで、取材当初の思惑を超えて実に有意義な取材となりました。 そのことを、快く取材に応じていただきました関係各位に深く謝意を表し、今回の取材の終わりの言葉と代えさせていただきます。 以上、現場の射命丸文でした。 PS: 以前のゆっくりの単価暴落で一時は捕獲者がいなくなり、触れすぎた野生ゆっくりたち。 有益性も低い害獣のために全面駆除が検討されておりましたが、今回の発明と、ゆっくりを 愛好する諸氏及びゆっくりを虐待する諸氏の嘆願により、全面駆除は見合わせとなりました。 ゆっくりは、いつ幻想から消え去るかわからない、儚いもの。 息の長いお付き合いを、節に望むところであります。 by小山田 茎トークから、妄想拡大。 あと、地霊殿の委託までちょっとだけお休みします。 このSSに感想を付ける
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ゆっくりは善良ゲス構わず消えるよ!気をつけてね! あと荒らしさんはゆっくりしないで帰って寝てね! ある日、一つのゆっくりが目を覚ました。黒い長髪に、桜の形をしたおかざりを付けた美しいゆっくりだ。起き上がり、「ゆ~」と鳴き声(?)をあげながら歩き出した。歩いていると、れいむに出会った。 「ゆ!?見たことないゆっくりだよ!それよりかわいいれいむにあまあまをけんじょうしてね!いますぐっかつすぐでいいy」 次の瞬間、れいむの顔は半分消えていた。 桜のゆっくりはそれを食べ、そして二つに増えた!ウワキモッ!こうして、桜のゆっくりたち...いや、「絶滅種」たちは歩き出した。 さて、歩き出したはいいけど、此奴ら何処に行くんだ? おっ、れいむとまりさの巣だ。また食べるのかな。 まりさ「ゆ?ここはまりさとれいむのゆっくりプレイスな のぜ!さっさと立ち去るのぜ!あとあm」 …うん そうなるよね。 お、中かられいむ...とあと赤ゆも出てきた。 れいむ「あまあま!あまあまがおちてるy 赤「あみゃあm あー、やっぱり。つか今こいつらまりさの死体をあまあまって言ってたな。やっぱり餡子脳だ。 あ、れいむが生きてる。 れいむ「どぼして...こん...」ムシャムシャ 絶滅種「ゆ~」 現在絶滅種数 3ゆ その後も、絶滅種は順調にムシャムシャしていった.... れいむ「れいむはしんぐるまざーなんdムシャムシャ まりさ「えいっゆんのまりささまにkムシャムシャ ありす「いなかものyムシャムシャ ぱちゅりー「エレエレ(死) きめえ丸「おお やばい やばい」(逃げた) そんなことをやっていると、なんと人間さんが絶滅種を見つけてしまいました。 「お、見たことないゆっくりがいる」 「何だろう」 「あ!れいむ、ご挨拶したいの?」 れいむ「そうだよ!下ろしてね!(降) ゆっくりしていってね⭐ まぁ…その後はお察し下さい。 当然れいむは跡形塵芥の残さずムシャリされた訳で、絶滅種はいつの間にか帰ってしまいました。 「そんな...れいむ...」 加工場さんも存在を知り、研究の為に一匹つかまえる事に成功しました。やっぱり加工場ってすごいね! 研究その1 他のゆっくりと一緒に過ごさせる。 れいむ 食った まりさ 食った ありす 食った ぱちゅ 食った ちぇん 粉々にした後食った みょん 壁に投げ飛ばした後、おろしにして食った さなえ 食った(不味そうな顔) ちるの 食った ゆゆこ くわれそうになりながら食った こいし 中枢餡を砕いたのち食った なんか今後の展開が予想出来たので実験その1終了 実験その2 すっきりー!はする? A ムリ 実験その3 じゃアンプルは? A 別に何とも無かった 実験その4 知能は? A 高2並な模様 実験その5 足焼きしたら? A 直った 実験その6 ヒャッハー!血祭りに上げてやるう! A 倒しても倒してもしななかった これは長持ち 実験その7 中枢餡は? A 無い 実験その8 おかざり没収 A 生えた その後も加工場のモヒカンによる実験は続く... まぁそれはともかく残された絶滅種は高2の頭脳をひねって考えました... A 「れいむ種を拉致して食料を生産して数を増やしたらいいと思います」 B 「よっしゃ採用」 C 「でも生産には場所が必要じゃない?」 A 「良いアイデア思いついたわ」 ... ある日、絶滅種は森に行きました。 森には群れって言うのが居ますね。 そう。群れを使うのです。 れいむ「ゆっくりのひ~まったりのひ~」 まりさ「すーやすーやするのぜ!」 ぱちゅ「みんなゆっくりしてるわね♪」 れいむ「ゆっくりのひ...見たことないゆっくりだよ!ぱちぇしらない?」 ぱちぇ「むきゅ...しらないゆっくりね...」 れいむ「ゆっくりしていっt ぎゃぁぁぁぁぁ!れいむのみわくのおかおがぁ! えれえれ すーやすーy(パク) 「...れいむ種は全部で10匹か、まぁ多い方だろう」 「でもでかい群れだったな、いつの間にか俺ら30匹くらいになってるし。」 「でもこれであんこ生産が出来るな!」 「オレンジジュースは愛護派の人に10Lかって貰ったし。 」 「あの人、俺らが捕食者って知らないんだろうな」 … れいむ「ゆんやぁぁぁぁ!もうすっきりしたくなぃぃぃ!」 ありす「つんでれさんねぇぇぇ!」 れいむ「おたべなしゃっ!おたべなしぁぁ!」 「どんどん饅頭が出てくるな」 「俺らも食べ続けてたら100匹超したし。」 「でもあとオレンジジュースも残り少ないぞ?」 「大丈夫だろ。どうせれいむだし。」 れいむ「どぼしてそんなこといヴのぉぉ」 六日後、絶滅種は街におりました。 れいむが死んだからです。-(死因・オレンジ切れ) 156匹のゆっくりの大行列は街ゆく人々を驚かせました。 「みてみてー!ゆっくりがたくさん!」 「新種かしらね...」 「ヒャッハー!殺し放題だぁ!」 なんか気づいたら149匹になってましたが、歩いているとさなえに出会いました さなえ「ゆるさなえ!」 れいむ「もっと...ゆっくり...したかった...」 「...」 「...」 「...」 さなえ「あら?ゆっくりしていって下さいね!」 頭には、黒いバッチが輝いている。 「...(何だこいつ)...」×149 なんか黒いバッチがヤバそうに見えたしうぐいすあん好きじゃないので見なかった事にしました。 つづく
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「ついに、ついに完成したぞ!」 薄暗い部屋の中、にとりが声を上げる。 「河童の技術力に夢美とちゆりの科学力。 永琳の薬学に理香子の魔力。 更には里香の設計も加わったこの逸品!!!」 カッ、とスポットライトがテーブルに当てられる。 「その名も、メガゆっくり!!!」 そこには何の変哲も無いゆっくりまりさの姿があった。 「…で、これのどこがめがとかぎがとか大層な名前のゆっくりなのよ」 その光景を見てあきれ返るのはここを嗅ぎつけてきた博麗の巫女。 「それはもう大変だったのよ、いくつもの異なったものを統合するなんて本来無理だもの」 「動力の確保だって問題だったし」 「そこは素敵な力が色々な奇跡を起こすほどに素敵にまとまったのよ」 「どんな方向からでも解明できないゆっくりの餡子がもたらした結果なのかもしれないぜ」 「外側の感触はゆっくりのままに、内部は頑丈さと機能満載で作成したのです」 「更には博麗大結界をネットワークにした位置特定機能も防水機能も完備してるんだよ」 「…危ない連中が集まったからどんな異変かと思ったら単なる暴走だったのね、やってられないわ」 さっさとその場を後にした赤白を尻目に、6人の識者(?)達は早速テストプレイを始めるのだった・・・ ここは人里から少し離れた平地。 辺りには草木はあまり生えていないのだが、これは夢美が事前にる~ことに草むしりをさせていたためである。 土壌は豊かであり、何かを育てるにはもってこいの場所だ。 ここに花を愛するゆっくり達を集め、その中にメガゆっくりも加える。 こうしてしまうと位置を特定しない限りはただのゆっくりにしかみえない。 「さて、皆に集まってもらったのは、ここでみんなにお花を育てて欲しいのよ」 集めたゆっくり達に説明を始める6人。 かくしてゆっくりゆうかを筆頭に花を愛でるゆっくり達とめがゆっくりの花畑作りが始まった。 ゆっくりめーりん、ゆっくりちるの、ゆっくりれいむ・・・ 群となるには少ないが家族となるには多いその数で、種を蒔き、水をやり、雑草を取り除く。 時々近くに通りがかるゆっくりは何をしているか聞くが、説明すると 「ゆゆ?おはなさんはかってにはえてくるんだよ?そんなこともしらないの?ばかなの?」 とゲラゲラ笑ってろくに取り合わない。 それでも花を愛でるゆっくり達は一生懸命水をやったり悪い虫を食べたり雑草を抜いたりして花を育てた。 集団に仲間意識がしっかりと根付いたころ、ついに花が咲きそうことに喜んだ矢先の事だった。 次の朝、花を愛でるゆっくり達の花壇は荒らされていた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 とてもいい笑顔を浮かべて花を食べるのは前まで花を愛でるゆっくり達をゲラゲラ笑っていたゆっくり達である。 「おはなさんがこんなにたくさんはえててよかったね!」 「とってもおいしかったね!またつぎのときにはいっぱいはえてるね!」 折角一生懸命育てて、あと少しでゆっくりした花を咲かせられると信じていたゆっくり達は愕然とした。 しっかり説明したのに取り合わず、いざあと少しという所で全ての頑張りをかっさらっていったゆっくり達。 去っていったそのものたちに怒りを覚えたのは言うまでも無いだろう。 「あらら、これは酷いわね・・・」 そこに現れたのは皆をここに連れてきた6人―幻想郷の識者(?)達であった。 「後一歩だったのに・・・残念だったわね」 「素敵なお花が見られなくて残念だわ」 花を愛でるゆっくり達は自分達の悲しみを分かってくれるこの6人に涙した。 「また、次は荒らされないように育てればいいのよ」 理香子がそう言い、その場のゆっくり達はそうだね、とお互いに頷きあった。 ・・・メガゆっくりであるまりさを除いて。 「まりさはみんなのがんばりをむだにするゆっくりがゆるせないよ、おはなをたべるゆっくりをこらしめたいよ」 勿論それはこの場に残っている誰もが思っていること。 しかし花壇や畑などを襲うゆっくりは数が多く、今回ここで花を蹂躙した数のゆっくりでさえこの場にいるゆっくりでは太刀打ちできないだろう。 それでもメガゆっくりまりさは諦め切れない。 その中には既に優しい心と戦う勇気が灯っていたのである。 「・・・そうだね、まりさ。悪いゆっくりを懲らしめたい?貴方なら悪いゆっくりをきっと懲らしめる事が出来るよ」 「ほんと!?」 にとりが優しく声を掛けるとメガまりさは目を輝かせる。 既にやる気満々のようだ。 「みんな、これからまりさは悪いゆっくりを懲らしめるために頑張る事を決めたわ。あなたたちはまりさが戻ってきた時に立派な花が咲いているようにここを守りなさい」 永琳の呼びかけにそれぞれがしっかりと頷いた。 「私達も時々ここに来てお手伝いしてもいいですか?」 「もちろんだよ!おねーさんたちもいっしょにはなをさかせようね!」 里香の申し出に元気を出して答えるゆうか。 「まりさ、かえってきたときにゆっくりしたおはながさいているようにしてるからね」 「うん、まりさはぜったいかえってくるよ。だかられいむ、まっていてね」 一方ではメガゆっくりまりさの旅立ちに別れを惜しむれいむ。 こうして、メガゆっくりは悪いゆっくりを倒すために立ち上がったのだ。 翌日、メガゆっくりの封印していた各種機能を開放させた後に簡単なレクチャーを行う。 「いいか?これからまりさはスーパーファイティンブゆっくり、その名もメガゆっくりとして悪いゆっくりと戦うんだぜ」 「まりさはすーぱーふぁいてぃんぐゆっくりのめがゆっくりなまりさなんだぜ!」 名前は・・・多分夢美が決めたのだろう、棒読み調でちゆりが名前を教える。 「私たちは貴方をここから手助けするわ」 「でもまりさはここからとおくにはなれるぜ、てだすけできるの?」 「貴方が何処にいるか分かるようにしたのです!」 「ゆっ、それならだいじょうぶだぜ!ゆっくりりかいしたぜ!」 記憶管理機能には問題はないようである。 次は武装チェック。 「後、貴方にいくつか力をあげたわ。まずはあの的に向かって口を空けなさい」 「ゆっくりあけるぜ!」 「次は息を思いっきり吐くようなイメージをしてみて」 「ゆっ!」 バスンッ メガゆっくりが見ていた的に穴が開く。 「これが貴方の力、メガバスターよ」 よく弾幕に使われる動きの早い米弾をメガまりさの意識通りに撃ち出せる機構。 メガゆっくりを作る際、2番目に苦労したものである。 「これで悪いゆっくりを懲らしめられるぜ!」 強い力を得た(元々着けていた機能であるが本人はそう思っている)メガゆっくりは熱い心を胸に抱き出撃していった。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!!!」 早速一匹の野良れいむを見つけたメガまりさ。 「れいむにきくけど、れいむはおはなさんはすき?」 「もちろんすきだよ!!」 「おはなさんはゆっくりできるよね」 「ゆっ、おはなさんはとってもゆっくりできるよ!」 「とてもきれいで、みているとゆっくりできるよね!」 「ゆ、なにいってるの?おはなさんはたべものだよ?ばかなの?」 ―なんだ、おはながすきって、たべるほうがすきなんだ。 「れいむはわるいゆっくりだったんだね」 「ゆゆ?れいむはいいゆ―ゆぶっ!?」 メガバスターがれいむを直撃する。 そこには餡子の花が咲いた。 一瞬罪悪感のようなものが沸いたが― 「みんなをまもるためだぜ」 そう呟いて森の奥に進むのだった。 メガゆっくりが入った森のとある群は大騒ぎになった。 花を食べたゆっくりが爆発し、また花は食べ物だと答えたゆっくりもまた同じようになっていたからである。 「とてもつよいまりさがおそってくるよ!!!」 それが分かっただけで群は天地がひっくり返ったような状況に陥り、この群のリーダーである大れいむですら収集がつかなくなってしまった。 そして遂にその強いまりさ―メガゆっくりが、その姿を確認できるまでに迫っていたのである。 「ゆゆゆ、みんなでそのゆっくりにとつげきすればきっとつぶれるよ!!!」 「わ、わかったよ!!!」 「ゆけ、わがけんぞくたちー!!!」 真っ白になった頭でやっとこさ口に出せた命令を受け、群の面々が一塊のように突撃していった。 普通のゆっくりであれば押しつぶされて終わりである。 しかしメガゆっくりは連続してメガバスターを放ち、その塊の前方を怯ませる。 「ゆゆ、とつげきす―ゆぎゅ!?」 「ゆっくりおさないd―ゆぎゃん!?」 あれよあれよと押しつぶされ自滅する塊。 残ったゆっくりも打ち抜かれ、遂には大れいむのみが残った。 「よぐもみんなをごろじだなぁぁぁぁぁ!!!」 「・・・みんなはゆっくりできなかったんだぜ、だからしんだんだぜ」 「ぞんなごどないぃぃぃぃぃ!!!むでのびんなはゆっぐりじでだぁぁぁぁぁ!!!」 「はなをめでるこころもないくせにゆっくりできるとはおろかだぜ」 「おはなさんなんがどおでもいいぃぃぃぃぃ!!!おばえをごろずぅぅぅぅぅ!!!」 真っ直ぐ突進してくる大れいむ。 メガゆっくりはメガバスターを打ち出して当てるが、それでも大れいむの前進は止まらない。 「ずがまえだぁぁぁぁぁ!!!」 「ゆ!?ぐ!?」 がっちりとメガゆっくりを口に加えた大れいむ。 そのまま後ろに2回、ジャンプしてメガゆっくりを地面に叩きつける。 そして大きく跳躍すると― 「ぢねぇぇぇぇぇぇ!!!」 「ゆがぁ!?」 そのまま地面に叩きつけられ、メガまりさは8方向に光の弾を散らしながら砕けた。 「みんな、ゆっくりできないまりさはたおしたよ・・・てんごくでゆっくりまっててね・・・」 傷だらけになりながらも勝利を噛み締めた大れいむ。 「いまのがれいむのわざだったんだね」 おかしい。 大れいむは自分が聞いた声を疑った。 なぜならそれは、さっきまで戦っていた、しかも自分が殺したはずのメガゆっくりの声だったからだ。 そして振り向いた時、今度は自分の目を疑った。 砕け散ったはずのメガゆっくりの姿があったのだからだ。 「まりさのざんきは108まであるぜ!!!」 そう言うや否や、メガゆっくりは大れいむの一部を食いちぎり、飲み込と。 「げっとだぜ!」 帽子の色が赤になる。 ラーニング、他のゆっくりの特技を自分のものにする力。 これは実現させるのに一番手間が掛かった機能である。 「でいぶのおべべがぁぁぁぁぁぁ!!!!」 さっきまで勝ったと思っていた、いや、間違いなく勝っていたのに。 ありえない。ありえない。 れいむの脳内がぐにゃぁ~となる中、メガゆっくりは口に大れいむを加える。 「おかえしだぜ!」 先ほど大れいむが自身に行ったように、二回叩きつけられ、大きく空中を舞う。 「ひぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!」 恐怖に顔を引き攣らせる大れいむ。 そして。 「はいぱーぼっ!!!」 「ん゛ん゛ん゛ー!!!」 断末魔の声を上げ、大れいむは完全にその命を絶たれた。 これで分かった事がある。 「ゆっくりできない群とリーダーをたおさないと、みんなのために」 メガゆっくりの目はこれだけの返り餡を浴びてもなお、強く光り輝いていた。 戦いはまだ、始まったばかりだ。 かんぱーい!!! その頃、あの識者(?)6人は祝杯を挙げていた。 「バスターにラーニング、残機システムもちゃんと稼動したわね」 「一回ティウった時はどうなるかと思ったぜ」 システム班の夢美とちゆりは未成年のためジュースで乾杯しつつ。 「ゆっくりできる仲間と花を守る、という目標もしっかり覚えさせる事が出来たし」 「全部の性能がちゃんと発揮されていてよかったです!」 魔力班の理香子と設計班の里香は先に料理に手を付けながら。 「後は博士ポジションらしく素敵に指示を出せばいいんだね」 「私としては薬による色彩変化が不安だったけれどね、ちゃんと変わってよかったわ」 組立班のにとりと薬学班の永琳はお酒を片手に微笑みながら。 今回の成功を喜んでいた。 そう、これは数々の突飛した力を持つ暇な面々が起こした壮大なごっこあそびである。 最近ちょっとだけ幻想郷に入ったソフトをリアルに真似してみた、"MEGAMAN"ごっこというなの。 「しかし、メガゆっくりはどうやって復活したんだ?」 「内部が生きていれば周囲の餡子と皮を再利用して元の姿にもどるです」 「エコね」 「お花畑はどうする?」 「ちゃんとやることはやってあげましょ、花を愛でるゆっくりは貴重ですし」 「ま、何にせよこの素敵な出会いと実験の成功を祝いましょ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あとがき 所謂”岩男”のパロです。 まぁ、幻想郷の面々ならこれ位できるのではないかな、と。 当方の面々はどちらかというと悪巧みが好きそうで機械とかに秀でてそうな方々を選びました。 今まで書いたもの 博麗神社にて。 炎のゆっくり ゆっくりを育てたら。 ありす育ての名まりさ 長生きドスの群 このSSに感想を付ける
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「ゆーっくり♪ゆーっくり♪」 ここは冥界から程近い野原。人里離れ、妖怪も少ないため、ゆっくり達にとって理想的な生活環境になっていた。 今日も今日とて、沢山のゆっくりが食事をしたり、跳ね回っていたりした。 「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせー!」 お決まりの台詞を吐きながら花を食べるゆっくりれいむ。 その体が突如として宙に浮いた。 「ゆっ?ゆゆっ?」 ひょっとして鳥にでも捕まったのか?それともれみりゃ? 恐怖に捕らわれそうになったれいむだが、頭を捕まれた感覚はない。よく見ると他のゆっくり達も沢山宙に浮いている。 「なんでー?どうしてー?」 まわりのゆっくりと考え込むれいむ。だが浮かんだ疑問は、すぐに消え去った。 生まれて初めての浮遊感。ふわふわと浮かんでゆく感覚が実に心地よい。 「たかーい♪ひろーい♪」 一緒になってはしゃぐゆっくり達。その数は優に一万を超える。心地よい一体感の中、皆一斉に叫んだ。 「「「ゆっくりしていってね!」」」 それより少し時間を遡った、ここは白玉楼。 幽々子と紫がお茶を飲んでいた。だが、その雰囲気は険悪なものだ。 「こしあんのほうが美味しいでしょうに。」 そう言って一匹のゆっくりれいむを口に頬張る幽々子。 「い゛だあ゛い゛い゛い゛い゛い゛ぶぴゅ!」 咀嚼され即座に絶命する。 「貴方は粒あんのことをちっとも分かっていないわ。」 紫がゆっくりまりさを摘んで二つに割る。 「や゛べでえ゛え゛え゛え゛え゛ぶばっ!」 「見てご覧なさい。この小豆、これが大事なのよ。小豆と餡子。分かる?その境界を味わうのが粒あんの醍醐味なのよ。」 説明すると紫は、ゆ゛っゆ゛っと痙攣するまりさの片方を口に運んだ。お茶を挟んで、残った方も食べる。 「分からないわ。貴方長生きしすぎて感性が磨り減ってきたんじゃないの? だからそんな理屈っぽいんじゃないかしら。心の赴くままに味わうのが一番よ。それにはこしあん。」 「駄目よ。そんな浅はかだから千年たっても未だにトゥシャイシャイガールなのよ。もっと思考を働かせないと。だから粒あん。」 またこれか。妖夢が呆れた顔をした。 二人はほぼ一年ごとに、この餡子論争を始める。 そうして結局はお互い説得出来ないまま、次の論争が始まるまで緊張状態を維持し続けるのだ。 今回は紫がお土産にゆっくりを持ってきたのが発端となった。 「じゃあ出ましょうか。」 「そうね。貴方のお家を壊すのは気が引けるし。私は貴方を潰せば満足ですもの。」 二人は空に舞った。 妖夢は茶を持って縁側に座った。毎度の弾幕勝負が始まる。巻き込まれたらひとたまりもない。どうせそのうち疲れて帰ってくるだろう。 だが今回は勝手が違った。 白玉楼の上空。二人が手をかざすと、遠くから何か丸いものが沢山飛んでくる。 「?」 妖夢が目をこらして見るに、それは大量のゆっくりだった。およそ一万。 幽々子と紫が、一匹のれいむを、まりさを、手に取った。 「じゃあ始めましょうか!」 言うが早いかれいむを投げつける幽々子。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛う゛っ?」 「相変わらず単純ねえ。」 言いつつまりさを投げる紫。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 二人の間で、れいむとまりさがぶつかり合う。激しい衝撃で二匹は瞬時に四散した。 残りのゆっくりが絶叫する。 「な゛ん゛な゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛!」「や゛め゛でえ゛え゛え゛え゛え゛!」 それに気を取られた風もなく、二人はお互いの距離を測っている。 幽々子が手をかざす。十匹ばかりのれいむが飛んでゆく。それを簡単に避ける紫。 だが、通り過ぎたれいむは放物線を描いて反転し、紫の背後から襲う。 上昇して逃れる紫、舌打ちする幽々子。 「今度はこちらの番ね!」 紫の傍のまりさが二十匹程横に飛ぶ、明後日の方向に飛んだそれが瞬時に消えた。 「!」 位置を変える幽々子。空間を渡ったまりさが通り過ぎた。 「やるわね。」 「あなたもね。」 繰り返される二人の攻撃と沸き起こるゆっくりの絶叫。妖夢は為す術もなく見るしかない。 段々とヒートアップした二人は遂に大技を繰り出した。 ゆ曲 「リポジトリ・オブ・ユックリ -菓霊-」 己の行為のために死んだゆっくりの、魂すら材料に使う鬼畜技。 結界「生と死のゆっくり」 ゆっくりとゆっくりの死体が断末魔の形相のまま襲いかかる攻撃は、常人なら発狂レベルの代物である。 決着の付かないまま必死の応酬が続く。 「反芻菓 -腹八分目-」 半霊半消化状態のゆっくりが元の姿を求めて対象を襲う。 紫奥義 「ゆっくり結界」 対象の回りを囲んだゆっくりが収束・凝縮し、それを逃れたとしても爆発状態の餡子が襲いかかる必殺の技。 大量の餡子が降り注ぐ。 「やめてくださあいいいいい!掃除するの私なんですううううう!」 妖夢の絶叫が白玉楼に響き渡った。 このSSに感想を付ける
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「ただいま」 私の名前はA。独身で一人暮らしである。 今までは「ただいま」なんて挨拶は6畳半の狭い部屋の暗闇に溶けるように消えていったが、最近は違った。 「おにいさん、おかえりなさい!!ゆっくりしていってね!!」 最近、ゆっくりれいむを拾ったのだ。 巷では「ウザイ」やら「害虫」やら「腐れ餡子」なんていう不名誉な称号を得ているが、 親元を離れ10年近く一人暮らしをしている私にとって話しかければ返事をしてくれるゆっくりは精神的な癒しになっていた。 しかし、最近ゆっくりの態度が多少変わってきた。 「おにいさん、おなかへったよ。ゆっくりしないでごはんもってきてね!!」 (おまえ、さっきゆっくりしていってね!!っていったばかりじゃん・・・。) 拾ったばっかりのゆっくりがお腹が減ったときはちこっちを見て餌をほしそうな目でちらちらこっちを見たり、 「ゆ、ゆ、おにいさん!!おなかへらない?ゆっくりごはんをたべようよ!!」やら要求の仕方にもまだまだ可愛げあったのだが・・・。 そんな事を考えながらに餌をもらえるのが当たり前という風に踏ん反り返っているゆっくりを見ていると、なんだか虐めたくなってきた。 まぁゆっくりの気持ちはわかる、朝に餌をやってから夜まで餌を与えていないわけだからお腹はかなり減っているだろう。 部屋を荒らして餌を探した後もないし、こいつは他のゆっくりに比べて頭がいいと思う。 しかしこういったゆっくりの生意気な姿を見ると虐めたくなるのは、人の性・・・いやゆっくりの運命に違いない。 それに、これ以上調子付かせると自分の家宣言やらで本格的に霊長類の偉大さをその餡子に刻み込みたくなるので早期にしつけておくべきだろう。 そう考えると私は早速夕食の準備に取りかかる為に台所に向かった。 そうすると早速ゆっくりが 「ゆっくりしないでごはんをつくってね!!」 と私をせかす。 普段ならどうということもないその台詞もいまは私の嗜虐心を増長することしかしない。 いつもならここで私は 「わかったわかった、ゆっくり待ってろよ。」とか返事をするのだが、今回私はその呼びかけを無視した。 そうするとゆっくりはどうも私に声が聞こえってないと判断したようで更に大きな声で 「ゆっくり!!!ごはんをつくってね!!!」 と胸(?)をそらしながら言った。ここでも私が無視するとゆっくりはさすがにおかしいと思ったらしく、 「ゆ、ゆっくりごはんをもってきてね。」と言い換え、媚を売るような目で私を見つめてきた。 当たり前のように私はそれを無視すると夕食を作り始めた。 ゆっくりは私に無視されていることに気づいたらしく 「な゛ん で む じ ず る゛の゛おぉぉぉ!!」 と泣き始め私に突進してきた。 ぼよんぼよん、と有効打には程遠い効果音を鳴らしながら、ゆっくりは私に体当たりを繰り返す。 「む゛し゛ち゛ない゛て゛え゛ぇぇぇぇ」 もうゆっくりの顔は涙やらの体液でぐしょぐしょになっていた。 私は背筋にゾクゾクとしたものが走るのを感じ、この後どうやってゆっくりを虐めるか思考を巡らせた。 ゆっくりのしつけという建前はこの時点で完璧に私の頭の中から消え去った事をここに宣言しておこう。 その後ゆっくりは泣き疲れたのかこれ以上泣いても無駄だと悟ったのか部屋の隅で寝てしまった。 私はその間にゆっくりを透明な箱の中に入れ、更に外に行って「小道具」を探しにいった。 最近「それ」は幻想卿でやたらむやみ増えているので簡単に捕まえることが出来た。 そして箱の前に餌を置いてゆっくりを起こした。 「ゆっくり、ご飯の時間だよ」 「ゆ・・・?ゆ!!」 今日のゆっくりの餌はそれなりに豪勢だ。腐りかけた肉を焼いたものとくず野菜だ。 特に肉が出る日は少なく、ゆっくりは先ほどのことなど忘れた様子で餌に飛びつこうとした。 「ゆ、ゆっくりたべよう・・ね゛!!」 ゆっくりは餌と自分を遮る板にぶつかり「ゆ゛っゆ゛っ!?」と情けない声を出して跳ね返った。 ゆっくりの弾性が高すぎたためかしばらく箱のなでバウンドして「ゆっ!!ゆっ!?」と情けない声を上げていた。 そこではじめてゆっくりは自分が箱の中に居るということに気づいたのである。 「おにいさん!!ここじゃゆっくりできないよ!ゆっくりだしていってね!」 その呼び声を無視して私は「小道具」を部屋ゆっくりれいむの前にだした。 「それ」はふてぶてしくも私の部屋を見渡して 「とかいはありすにはにあわないいなかくさいいえだけど、ゆっくりしていくわよ!!」 とほざきやがった。 そう私はゆっくりれいむが寝ている間に他のゆっくり種を捕まえにいったのだ。 「ゆっくりしていってね!!」とゆっくりれいむは条件反射のように答えた。 そんなゆっくりれいむを無視してゆっくりありすはゆっくりれいむの前にある餌に目をつけ、 「このとかいはなでぃなーはとかいはのありすのごはんよ!!」といって餌を食べ始めてしまった。 都会派どころかその餌腐ってんだけどなぁ・・・。 当然ゆっくりれいむはゆっくりありすに抗議。 「そのごはんはれいむのごはんだよ!ゆっくりたべるのやめてってね!!」 と抗議した。しかしありすはそんなこと無視して 「うっめ!!めっちゃうめ!!」とがつがつ食べてしまった 「や゛め゛て゛え゛ぇぇぇぇ、れ゛い゛む゛のごばん゛だべな゛い゛でぇぇぇ!!!」 そんなゆっくりれいむのなきごえを他所にゆっくりありすは餌を全て食べてしまった。 そしてゆっくりありすは 「とかいはのありすのくちにはあわなかったからつぎはもっととかいはなでぃなーをよういしてね!!」 と俺に向かってほざきやがりました。つか都会派なディナーってどんなやねん。 自分の餌を食べられたれいむは 「あ゛あ゛ぁぁぁぁて゛い゛ふ゛のこ゛は゛ん゛がぁぁぁ!!!」 と泣き叫んでいる。 (あーあやばいやばいよー俺の中で何かが目覚めるよー) おれは自分の中のSやらMやらの部分が激しく励起して今にも電子を放出しそうな、そんな未知の興奮を感じていた。 そして私はゆっくりれいむの泣き顔を見ながら飯でも食うかと思っていた時、ゆっくりありすから 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!」という泣き声が聞こえた。 まさかと思ってそちらのほうを見ると 「て゛いむ!!わたしのごを゛う゛んて゛ぇぇぇ!!」 とありすの求愛のダンス(?)が展開されていた。 なんか視界の端で揺れてると思ったらこいつ発情してやがったのか。 つか腹が膨れたら即交尾かよ・・・。 そしてゆっくりありすはゆっくりれいむに飛び掛かりこすりながら絡んでいる。 正確には箱にだが。 「や゛ぁへ゛て゛ぇぇぇ!!ゆ゛っく゛り゛やへ゛て゛って゛ぇぇぇ!!!!」 「れいむぅ!て゛ぃふ゛ぅぅぅぅ!!!ぎもでぃい゛い゛よぉぉぉ!!」 透明の箱は丈夫で人の手でも壊すのが難しいくらいなのでゆっくりありすごときではびくともしないのだが、 中に入っているゆっくりれいむには当然そんなことはわからずいつこの箱が壊れるのかありすが襲ってくるのかと半狂乱になって叫んでいた。 「あ゛ぁぁぁぁ!!ゆ゛くし゛て゛き゛な゛い゛よ゛ぉぉぉぉ!!!」 「い゛く゛!!あ゛りずの゛か゛て゛るぅぅぅぅ!!!」 どうやらありすは箱相手にイクようだ。あほだなぁ 「ゆ゛ぅぅぅぅ!!!お゛に゛い゛さ゛んた゛す゛け゛て゛ぇぇぇぇ!!!!!」 パン 「ゆ・・・?ゆぅ?」 ゆっくりありすは壁に衝突してぐしゃぐしゃになって絶命していた。 おそらく私の拳を受けたんだろう。私の手の甲にカスタードがついている。 うわ、カスタードが飛び散ってる。 ゆっくりれいむは一瞬何が起きたか理解できなかったようだが、徐々に状況を理解したようで 「お、おにいさん。れいむをたすけてくれたの?」 と言った。 その問いに答える代わりに私はゆっくりれいむを箱から出して抱き上げた。 そしてわたしはゆっくりれいむにむかって 「ゆっくり飯でも食うか。」 と言った。 そうするとゆっくりれいむは満面の笑みで決まり文句を言った。 「うん!!いっしょにゆっくりしてこうね!!」 fin 歴史というのは己が切り開いてきた道のことを言う。 例えそれが漆黒の道を切り開いて作ったものであるとしても何を恥じる必要があろうか。 ※異訳・・・またひとつ黒歴史が誕生しましたとさ このSSに感想を付ける
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ミカン 「あー・・・冬はやっぱこれだな・・・」 炬燵の上には熱いお茶に煎餅、そしてミカン。冬の定番スタイルである。 半纏を羽織った男は一人茶を啜る、こんな寒い日は家でのんびり過ごすのに限る。 ドムドム・・・ 不意に戸に何か当たるような音が響く、はて?と男が戸口に向かうと 「ゆ!あいたよ!」 「ここはゆっくりできそうだね!」 「ゆっきゅり~」 「ぬくぬく~」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 そこにいたのはゆっくりだった。 大きいまりさとれいむが1匹ずつ、そしてそれらの赤ちゃんと思わしき小さなゆっくりが各種3匹ずつ。 どうやらこの饅頭一行は家族らしい、何のようかと男が考えていると 「ゆゆ!?なんでれいむたちのおうちににんげんがいるの!?」 「にんげんはさっさとまりさたちのおうちからでていってね!ここでゆっくりしたいならごはんをよういしてね!」 「ちょーだちょーだー!」 「まりちゃたちのためにごはんよういちてね!」 開口早々のおうち宣言、あまつさえ食べ物を要求してくるとは流石饅頭、そこにムカツク腹が立つぅ!! ここで潰してもよかったが、男もちょうど暇をしていたところなのでゆっくりたちを部屋へと上げることにした。 「ふむ、なら食べ物を用意してあげるからこっちにきなさい。ここよりも暖かいしね。」 「わかったよ!ゆっくりついていくよ!」 「おいしいごはんたくさんよういしてね!」 「れいみゅいっぱいたべりゅよ!」 「おねぇちゃんじゅりゅい!まりちゃだっていっぱいたべりゅよ!」 ワイワイガヤガヤやかましく男についていく饅頭一家。 途中、この一家に冬篭りをしないのかと尋ねたところ 「もりはたべものもないし、さむくてゆっくりできないよ!」 「これからはここでゆっくりするんだぜ!おじさんもまりさたちのけらいにしてとくべつにゆっくりさせてやってもいいんだぜ!」 俺まだ20なんだけどなぁ、男はぼんやりとそんなことを思う。 どうやらこの一家は越冬の準備をせず遊び呆けていたようだ。 そしていざ冬になり、にっちもさっちもいかず人里へと出てきたらしい、だらしねぇな。 「さて、それじゃミカンを食べさせてあげるから皆口をあけてね。」 「ゆっくりわかったよ!ゆっくりはやくおくちにいれてね!」 久々の食事にありつける、その思いにゆっくり達の目はキラキラと輝く。 そしてミカンを持った男の手が一家へと伸びた次の瞬間 「ばるす」 「「ゆぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!?」」 「「ゆゆゆゆゆ!?おとーしゃんおかーしゃんどーじだのぉぉ!?」」 男は手に持っていたミカンの皮を勢いよく絞り汁を飛ばしたのだ。 「ゆごおぉぉぉぉ!! い”だい”い”ぃ”ぃ”ぃ”ぃぃぃ!!!」 「まりさのおめめがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 まりさは激しく首?を振るように転げまわっている。 れいむに至っては顔面を畳に激しくこすり付けている、おぉ激しぃ。 そんな両親の奇行に恐怖したのか、あるいは潰されてはたまらないと思ったのか赤ちゃん達は部屋の隅で小さく固まっている。 「おとーしゃんたちはゆっくりこっちにこないでにぇぇぇ!!」 「そっちでゆっくりしててにぇぇぇ!!」 「「どおじでぞんなごというのおぉぉ!! ゆっくりしないでだずげてよおぉぉぉぉぉ!!!」」 うわぁ、赤ちゃんドン引きしてるよ、てか泣きはいってるし・・・ そうして暫らくこの苦しみは続いた。 「ゆはぁ・・・ゆはぁ・・・」 「くぉはぁ・・・くぉはぁ・・・」 数分後、ようやく痛みも和らいだようで2匹は落ち着きを取り戻した。 「いきなりなにするのぉ!!」 「ひどいことするじじいはさっさとしねぇ!!」 「ちょーだちょーだ! ゆっくちできにゃいじじぃはまりちゃちゃちにょおうちかりゃでてっちぇにぇ!」 「ゆっくちちないでちゃっちゃっとちんでね!」 ここで先程まで両親を見捨てていたちび達も手を返したように攻勢に出始める、現金なものである。 饅頭一家がぷくっと膨らんでプンプンと言いながらぼむぼむと跳ねている様は、中々に滑稽である。 しかし、この光景に水を差すように両親達が奇妙な声を上げた。 「・・・ゆ? なんで・・・?」 「ゆ? どうちたのおかーしゃん?」 「・・・うそなんだぜ?・・・どうして?」 「ゆうぅ? おとーしゃんもどーちたの? しゃっしゃとじじぃをやっつけようよ!」 「「どうじで れいむ(まりさ)のおめめが みえないのおおおおおおおお!!!???」」 「「ゆゆゆゆゆゆゆゆううううううぅぅぅぅ!!???」」 なんとこのゆっくり達、ミカンの汁で失明してしまったらしい。 んな馬鹿な、男がれいむを手に取り強引に目蓋を持ち上げる。 「ゆぎぃ!?」 どうやら目玉の表面が溶けてしまったらしい。人間でも確かに痛い、しかしまさかこれで失明するとは・・・。 そういえばゆっくりの眼球は寒天らしい、寒天の強度ではミカンの酸に耐えられなかったのだろうか? 「ゆべぇ!?」 「れいむぅー!?」 「「おかーしゃーん!!」」 うーんと唸りながら男はれいむを床に放り投げた。 れいむは見えないこともあり上手く着地できず、二転三転してようやく止まった。 「ゆっぐぢやべでぐだざいいぃぃぃ!!」 「もうまりざだぢにひどいこどじないでぐだざいぃぃぃ!!」 とうとう両親は泣き出してしまった、さっきまであんなに強気だったのに折れるのが何とも早い。 だが、これ以上こいつらを痛ぶって餡子が飛び散って汚れるのも面倒だ。 何より目が見えないなら、しばらく放って置いた逃げられはしないだろう。 男はそう判断し、次の獲物へと向かっていった。 「ゆゆゆ!? こっちにこにゃいでえぇぇぇ!?」 「ゆっくちちゃちぇてよおぉぉぉぉ!?」 「ゆー!?あかちゃんたちにひどいことしないでね!?」 「みんなゆっくりしないではやくにげてねえぇぇぇぇぇ!!!」 赤ゆっくり達は慌てて逃げ始める。しかし部屋の中ではそれも限界があり、あっというまに追い詰められてしまった。 「おねがいじまずうぅぅぅぅぅ、れいぶはどうなっでもいいでずがらあかちゃんたちにひどいことしないでぐだざいいいいい!!」 「まりざも!まりざもどおなってもいいでずがら! おねがいじまず、おにいざんんんんん!!」 「・・・ふむ、君達のお母さん達はああ言ってるぞ。いい親を持ったね。」 「ゆぅぅぅ、おがーじゃんありがおおぉぉぉぉぉ!!」 「まりじゃだちだずがっだよぉぉぉぉぉ!!」 ゆーんゆーん 途端始まる大号泣、なんとも感動的ではないか。 「「おに”い”ざんあり”がどう”ございまずうぅぅぅぅぅ!!」」 「「あ”り”がどお”ぉぉぉぉごじゃい”まずうぅぅ!!」」 男は一息つき赤ゆっくり達へと近ずく、ちび達は助かったものだとニコニコして男を見上げている。 そして手の届くほど近づいて、男はにこりと優しく微笑みを浮かべた。 「だが断る」 ピュピュッ 「「!!??? ゆぎゃあああああああああ!!!!!」」 「いぢゃいぃぃぃぃ!!」 「あぢゅいぃぃ!? あぢゅいよおぉぉぉ!!」 「ど、どうじだのおぉぉぉぉ!?」 「おにいさん!! ゆるしてくれたんじゃなかったのおぉぉぉぉ!?」 「ん?何が?」 「なにがじゃないよ”おぉぉぉぉぉ!!」 「あかちゃんだぢはゆるじでぐれるっていっだのに”いぃぃぃぃ!!」 「いやいや、俺一言もそんなん言ってないよ?」 「ゆゆ”ぅ!?」 「俺はいい親持ったねって言っただけだし。」 「ゆ”ぎいぃぃぃ!? だまじだねぇぇぇ!!?」 「うぞづぎのじじいはいまずぐじねえぇぇぇぇぇ!!!」 両親は体をぐにゃりと潰し力を蓄えた。 そして、次の瞬間ゆっくりらしからぬすごい勢いで鬼の形相の2匹は激しく飛びついた! 炬燵に。 「「ゆべぇ!?!」」 あーあー、目が見えないそんな激しく動くから・・・うっわぁ顔へこんでるよ。あ、餡子吐いた。 「「ゆ”っぐぐぐぐ・・・よけるなひきょうものぉ!!」」 「いや、俺動いてないし。」 「「う”があ”あぁぁぁぁぁぁぁ!!」」 余程気にさわったのか顔を真っ赤にし暴れだし、ついには狂ったように炬燵の足に体当たりをしはじめた。 「おいおい、ものに八つ当たりするとか、お前ら子供かよ。」 「「うる”ざいぃぃぃ!! おま”え”はざっざどじね”え”えぇぇぇぇぇぇぇ!!」」 「ププッ 俺に当てられないからって物壊して満足ですか。 おお、無様無様(笑」 「「ぶぎい”いぃぃぃぃぃ!!!!」」 「ブギーって豚かよ(笑 いや、こんなこと言ったら豚に失礼だな、ごめんねぶ・た・さ・ん☆キラッ」 「「・・・・・!!!!!!!」」 目が見えなく耳に頼っている分、なまじ言葉に対して敏感になっているのだろう。 返す言葉もなくなったか、ついには只黙々と炬燵を攻撃するのみになってしまった。 しかしそれすら饅頭には叶わぬらしい。 ダバダバッシャァ!! 「「あ”ああああぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅうぅぅ!!?」」 「ぶふぅっははははははははは!! おま、おまえらねーって!! 」 卓上に置いてあった急須と茶碗が見事に直撃したのだ! なんという奇跡!! 「ちょっ!ちょっとまじで勘弁してくれ!! 腹筋がつる!!」 「「わ”ら”うな”あぁぁぁぁぁぁ!!」」 ゼーハーゼーハー あーびっくりした・・・まさか饅頭ごときに殺されかけるとは・・・腹筋鍛えて置いてよかったわ・・・。 男が落ち着きを取り戻し改めて暴れ饅頭に目をやる頃には、2匹はゅーゅーと力なく呻くだけになっていた。 「よし!」 男は二度三度深呼吸をし、放置していた赤ゆっくりの元へと向かった。 「ゆげ・・・あぢゅいよおぉ・・・」 「まりじゃの・・・まりじゃのほっぺがあぁ・・・」 長いこと放って置いた為かかなりぐったりしている。 いかん、あちらに気を取られ過ぎたかと男が反省していると 「・・・ゆぎゅ!? あ”あ”あ”ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」 ブピュー! 「まりじゃあああぁぁぁぁぁ!?」 「いぎなり”どおじだのおぉぉぉぉ!??」 突如一番小さな赤まりさが餡子を噴出しはじめ、ざわめき立つ赤ゆっくり。 どういうことなの・・・? 男にはわけがわからなかった。 先程男がミカン汁を赤ゆっくり達にお見舞いする際、親の時のように目だけをピンポイントで攻撃できなかった。 これは、目前で親に起こった惨劇を見た赤ゆっくり達がいくら馬鹿でも男に対し警戒をしていたからだ。 一度助かったと安堵しきったちび達を、一気に絶望に叩き落すという「持ち上げて落とす」心理効果のためには気取られてはいけない。 そこですばやく全てのゆっくりに苦しみを与えるため、狙う余裕がなかったのだ。 結果、ちび達は目はもとより体中にコレを浴びることとなった。 では何故破裂をおこしたのか? 風船にミカン汁をかけると破裂するという理科の実験をお知りだろうか、アレと同じ原理である。 特に小さいゆっくりは皮が薄くちょっとしたことで破れてしまう。 成長したゆっくりならともかく小さな個体には少量のミカン汁でも充分な脅威となるのだ。 また小さなゆっくりは中の餡子も水分が多く、ちょっとした傷でも餡子が激しく流出してしまう。 結果・・・ 「ゆゆ! れいみゅがらみょあんこでてるうぅぅ!?」 「だめえぇ!! ゆっきゅりできにゃぐにゃ”っぢゃう”ぅ!! 」 「あんこさんゆっっぎゅりどまっでぇぇぇ!! ゆっぎゅりじでっでよおおおお!!?」 次々と餡子の噴水をあげる赤ゆっくり達、まさに阿鼻叫喚である。 「おに”いじゃんみでないでだじゅげでよおぉぉぉ!!」 「おにぇがい”じまじゅうぅぅぅ!!」 「おいおい、君達ゆっくりしてないなぁ。 ゆっくりしていってね!」 「「ゆ”っぐぢできにゃ”い”いぃぃぃぃ!!」」 この時、男の言うようにゆっくりじっとしていれば餡子の流出もゆるやかになり、少しは生き長らえただろう。 だが餡子の流れ出る恐怖と焦り、そして酸が体を溶かす痛みに耐えかね赤ゆっくり達は騒ぎ続けた。 暴れて餡子が飛び出し、これにより体が心が傷ついてゆく。これに耐えかねさらに暴れて・・・。 数分後、ちび達は満足に動けなくなってしまった。 そして 「「・・・もっどゆっぎゅりじだがったぁぁぁ!!」」 最後にこう言い残し、終には二度と動くことはなくなってしまった。 「さて・・・と。」 男は赤ちゃん達だったものに一瞥くれると、親の元へと向かった。 「ごろず・・・ごろず・・・」 「じね・・・じね・・・」 「あらら、こりゃもうだめだな。」 2匹の親ゆっくりは壊れたレコーダーのように恨み言を繰り返すだけになってしまっていた。 これ以上いじっても大した反応は望めないと思った男は、叩き潰そうかと考えたが 「・・・ふむ。 あんなに笑わせてもらったし、せっかくだからもっとゆっくりさせてあげよう。」 と2匹を掴み上げ玄関へと向かっていった。 もはや2匹に抵抗する力は無く、されるがままであった。 そして外に出た男は2匹を雪の上へ、まるで割れ物でも扱うよう丁寧に置いた。 もっともこの行為は優しさからでなく、さっさと死なれても詰らないと考えたからだった。 「ここなら死ぬまでゆっくり出来るよ。 それじゃゆっくりしんでいってね!」 男はそう言い残し家へと入っていった。 後はゆっくり朽ちるのみ・・・ 男の虐待はこれで終わったかに思われた。 しかし2匹にとっての本当の虐待はここからであった。 シンシンと降り積もる粉雪、その冷たさはゆっくり達の体から容赦なく熱を奪っていく。 煮えたぎっていた餡子が冷やされていった結果、2匹はここで不幸にも正気に戻ってしまった。 その結果、この饅頭達は死ぬまでの時間を長く長く苦しんだ。 全身を襲う激痛 死にたくないという恐怖 家族を失ったことへの悲しみ 人間の家に近づいた後悔 もっとゆっくりしたかったという願望 そして冷えた餡子にも関らず、未だ心の奥底で渦巻く憤怒 これらの感情が激しく2匹の中を暴れ狂う。 もしも怒りの中で狂気に包まれ逝けたなら、こんなにも苦しまなかっただろう。 もし満足に動けたなら、暴れて気を紛らわせられただろう。 口が動けば叫び、この気持ちを訴えることが出来ただろう。 目が使えれば、思いを涙にこめて流すことが出来ただろう。 だがそれは叶わない ここには 誰もいない 何もない 音すらも ただあるのは雪 熱を奪い 全てを白へと還し 平等に死を与える ただそれだけ 静寂に包まれた死の世界で、2匹は永遠とも思える苦しみを味わった。 春 雪が溶ける頃、男が玄関先で様々な負の感情を練り固め凝縮したような何とも言えない饅頭を見つけるのはもう少し先の話である。 ちなみに 「・・・・・なに、これ?」 冷静になった男に待っていたのは、飛び散った餡子にぶちまけられたお茶。 壁や畳に留まらず、炬燵布団にまでぐっちょりと大きな染みを描きあげている。 「ゆっくりいじった結果がこれだよ!!」 終われ 他に書いたの ゆっくりディグダグ ゆっくりディグダグⅡ このSSに感想を付ける
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ゆっくりわさび 家に帰宅するなり、自分を迎えてくれたのは無残にも散らかされた部屋と 開けっ放しの冷蔵庫、そして水道の水がジャーと音を立てたまま流れ続けている。 そして部屋の奥で笑顔の紅白の饅頭だった。 「ゆ? ここはれいむのおうちだよ、ゆっくりしていってね!」 と言い出す、お饅頭。 これは、ゆっくりという生物らしく、見た目は人の顔だをした生き物だ。 このゆっくりは、ゆっくりれいむという種族で、赤いリボンをしているのが特徴。 それからゆっくり達の顔は、みんな女の子の顔をしており髪の毛もしっかりついている ゆっくりの赤ちゃん達も生まれながらに髪の毛と、種族がれいむならリボンも付いているらしい。 「おじさんはだれ? ここはれいむのおうちだからかってにはいらないでね」 人の家に無断で侵入しておいて、よくもまあそんな事が口から出てくるものだ これが動物ならば家の主が帰ってくれば一目散に逃げ出すのだろうが このゆっくりという種族は知能をもち、人語を話す、動物と違い会話ができる知能がある。 しかしその中途半端な知能は人間にも動物にも圧倒的に劣る。そのアホな知能のお陰で大抵のゆっくり達は長生きができないのだ なぜかって? どんなに悪事を重ねても(ゆっくり達に善悪はわからない)満面の笑顔で。 「ゆっくりしていってね!」などとほざく。 善悪が分からないということは可哀想といえば可哀想だ。 とりあえず俺は、ゆっくりれいむを無視して部屋の片付けに取り掛かった。 まずは出っぱなしの水道を止める。けっこうキツめにひねっておく。 次は部屋の片づけだ。 本棚からあふれ出された本を片付ける、いくつかはページやカバーをやぶり捨てられている 多分、食物と思いページを食べたのだろう。 食べられないと分かると、はき捨てたページと思われる、ゆっくりが吐き出した胃液でぐちゃぐちゃになっている塊が そこら中に散らばっている。 それらを一つ一つ、手に取り、ゴミ箱に捨てる。 もちろんゴミ箱もご丁寧に倒されてあり、中のゴミが散らばっている。 そのゴミも一緒に、さっきのページの塊と一緒にいれていく。 ゆっくりのよだれと見られる白い液も雑巾で拭いていく。 その様子にゆっくりれいむは、この男が部屋の片付けに来てくれたのだと思いこう言う 「おじさん、れいむのおうちをきれいにしてくれてるんだね、ありがとう」 ほう、勘違いしているとはいえ、ゆっくりもお礼を言うことくらいはできるのか 「でもきれいにしたらでていってね、ここはれいむのおうちだから れいむがひとりでゆっくりするよ」 やれやれ、前言撤回だ。 このゆっくりという生き物は、自己中心的で自分の事しか考えられないらしい この性格が災いして、黙っていればそこそこ可愛いかもしれないのに、人の怒りに触れてしまう その結果、殺されてしまう。 こういえば怒るとか喜ぶとかがよく分かっていないらしい 完全に自分のルールの中だけで生きているのだ、子供のうちは仕方ないかもしれないが、大人になっても こうであるのだからどうしようもない。まあ、ゆっくりだしね。でもやっぱり喋るのがいくない。 この喋る機能のせいで、大抵の人の神経を逆撫でしてしまうのだ。 そして最後に開けっ放しの冷蔵庫を見る。 中に入っていたものは食い散らかされ、見るも無残な姿になっている。 倒れて、ぼたぼたと中身が流れている紙パックのオレンジジュース、牛乳 潰れた卵パック、袋を破り捨てて食ったと思われる、ハムやウィンナー 野菜も全滅。 どの野菜も不味い茎や根っこの部分だけご丁寧に残っている。 はぁ… と冷蔵庫を閉めようと思った俺は冷蔵庫の奥に残っているものを発見した。 「こ、これは… わさびじゃねーか!」 前に刺身用に勝ってきた新品のわさびである。 なぜ新品かというと、大抵の刺身にはわさびも一緒にくっついてくるものなのだ。 だから使わずに新品だった、それだけ事なのだ。 そのわさびを見つめ、俺は面白い事を考えた。 このゆっくりに天国と地獄を見せてやろうと。 後ろを振り向きゆっくりれいむの方を向く。 「おうちがきれいになったよ ありがとう おじさんはもうでていってね」 まだそんな事を言ってやがる、まぁいいや、俺はゆっくりにある提案を持ちかけた。 「ごめんな、ここはれいむのお家だったんだよな、でもおじさんも帰るおうちがないからここに住まわしてほしいんだよ」 ぷぅーと顔を膨らませこう言い返す。 「だめだよ、ここはれいむだけのおうちだもん ゆっくりするのはれいむだけだよ」 なんという自己中饅頭だ。 仕方ないので条件を出すことにした。 「じゃあおじさんがいまから美味しい食べ物を持ってきてあげる だから一日だけでいいから泊めて、お願い」 その条件を聞き、ゆっくりれいむの顔つきが変わった。 「おいしいものくれるの、じゃあいいよ でもあしたになったらでていってね」 ちゃっかり明日には出て行けといい忘れない所にゆっくりの自己中心な性格を感じる。 そして俺は、ゆっくりに占領された我が家を出て、夜のコンビニに向かった。 「いらっしゃいませー」 コンビニに着いた俺は、早足で目的の商品を買う。 目的の商品は、わさび二つと、抹茶アイス二つだった。 「ありがとうございましたー」 商品を店員から受け取ると急いで家へと向かう。 家のドアを空けるなり、ゆっくりれいむが近寄ってきた。 「おじさんおかえり! はやくおいしいものたべたいよ!」 ぽよんぽよんとゴムボールのように跳ねまわり、よだれを垂らしながら俺の持っているコンビニの袋に飛びつこうとする。 「まだ駄目だよ、この食べ物はよーく冷やさないとおいしくないんだ、今食べたらおいしくないぞ」 そう俺に諭されゆっくりは残念そうに袋をみる 「ゆぅ… わかったよ がまんするね」 とりあえず買ってきたわさびとアイスを冷蔵庫に入れる。アイスだけは溶けないように冷蔵庫の一番上の冷凍庫に入れる。 ちなみにこの段は何も入っていなかったのでゆっくりに襲われずにすんだ場所である。 それ以前にゆっくりの跳躍では一番上まで届かないということでもあるが。 とりあえずよく冷えるまで一時間程度置いてみる事にした。 その間また何かされては困るので、監視もかねて、ゆっくりれいむと遊んであげる事にした。 そして一時間後 買った時よりもよく冷えた、わさびとアイス。 これを別々に同じ容器に入れる。透明なガラスの容器なの冷たさを一層引き立たせる。 遠目で見ると一見同じ、抹茶アイスだが片方はわさびの塊である。 チューブのわさびを二本まるまる使ってできた一品である。 「これでよし… と」 思わず口元がにやける、これから始める悪戯に対して、いい歳しつつもワクワクしてしまうのだ。 最初に抹茶アイスの方だけをゆっくりれいむの方へ持っていく。 「これが美味しいアイスっていう食べ物だよ」 ゆっくりれいむの目には、コンビニの抹茶アイスが輝いて見える。 冷たそうで美味しそう。透明な器に入れてあるのでより一層そう感じる。 初めて見る食べ物に、ゆっくりれいむの口元からはよだれがだらだら溢れてきていた。 「まずは俺が一口」 ぱくっとスプーンでアイスを口に運ぶ俺。 感想は、まぁ抹茶アイスですね… くらいか それを見たゆっくりれいむは自分にも早く早くとばかりに、ぴょんぴょんとアイスに食いつこうと跳ねる跳ねる。 「おじさん! はやくれいむにもそれちょうだい ゆっくりはやくたべたいよ」 ゆっくりはやくという言葉の意味はわからなかったが、スプーンで一口すくい、ゆっくりれいむの口に入れてやる。 ゆっくりれいむの口の中に広がる、極上の冷たく甘い刺激! 一口のアイスを何度も下で転がし味わいまくる。 「しあわせー!!!」 たった一口のアイスを思い切り味わったゆっくりれいむの表情はご満悦といった感じだった。 「おじさん! もっとちょうだい! もっとゆっくりたべたいよ!」 きらきらした目と表情で、もっとよこせと訴えてくるゆっくりれいむ 「いいよ、全部食べなよ」 俺はそう言って残りのアイスを全部あげることにした。 「ゆっくりいただきまーす!!!」 物凄い勢いで、器の中に頭を突っ込みむしゃむしゃとアイスを頬張るゆっくりれいむ。 こんな汚い食べ方は動物でもしないだろう。見ていて哀れにしか見えない。 あっという間にアイスを感触し、満足そうなゆっくりれいむ。 ゆっくりゆっくり言ってる癖にゆっくり食べるという頭はないのだろうか。 ゆっくりれいむは俺の方を向きこう言う。 「おじさん! もっとないの! もっとたべたいよ! いますぐもってきてね!」 そう来ると思った。俺はすぐに準備してあったわさびアイスを持ってくる。 「はいはい、ちゃあんと準備してあるよ」 ゆっくりれいむの傍に、わさびアイスを置く。 「いただきまーす!!!」 おかわりのアイスを目の前にゆっくりれいむは、抹茶アイスではないわさびアイスに飛びつく。 思い切り大きな口を開け、わさびのアイスを丸呑みだ 「やった!」 思わず口から喜びの声が漏れる。ついにこの馬鹿饅頭にわさびの塊を食わせる事ができた。 これからどうなるのか? 考えただけでぞくぞくしてくる。 「ん…? なんだかこれへんなあじがするよ さっきのとはちがうよおいしくないよ」 バカタレめ、食い意地はって一口で丸呑みにするからだ。 全部食ってからようやく気付きやがった。しかしもう遅い! 数秒後、ゆっくりの表情がみるみるうちに変わっていく 「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! ぐぢのなががからいよ! めがいたいよ!」 ついにわさびの効果がきき始めてきたか。 ゆっくりれいむは目から顔から大量の涙と汗をたれ流し、のたうち回りはじめた。 「うげえええ!!! ぶぅうぅおえええええええええええええええええええ!!!」 口を大きく広げ、なんとか食べたわさびを吐き出そうとする、ゆっくりれいむだが、既にわさびは消化済みらしい 「いだい!いだい!いだいよ おくちがいだいおおおおおおお!!!」 目からは涙は止まらない、いや顔全体から液という液が垂れ流しになっている状態だ。 このままでは自分は死ぬと悟ったゆっくりれいむは、のたうちまわるのをやめ、ある場所へと突撃した。 その場所とは水道である。この危機を打破する為には水を飲むしかないと判断したのだろう。 「みずぅ!! おびずうううううう!!!」 物凄い形相で水道の方へ飛び跳ねていくゆっくりれいむ。 だが、そんな簡単にいかせるわけにはいかない。 「そうはいくか!」 俺はすかさず、後ろからゆっくりれいむを掴み、壁に叩きつけた。 「うぶぇ!!!」 壁に投げられずりずりとすり落ちていくゆっくりれいむだが、口の辛さと、目の痛さがそれを許さなかった。 すぐさま起き上がり、水道へと網突進を開始する。 「びず!!! びずぅううううう!!!」 「オラァ!」 またまたすかさず、飛び上がった隙を狙う。 「ぶふぅ!!」 飛び上がったゆっくりれいむを殴りつける俺。もちろん全力ではない。 それでもゆっくりに対してはかなりの威力があったらしく、殴られた勢いでぼよんぼよんと床を何回もバウンドし叩きつけられた。 「ゆ… ゆぅ…」 今ので結構なダメージらしくなかなか起き上がってこない。相当に顔にもダメージを受けている。 だが、目の痛さと口の辛さは休むのを許してくれなかった。 「ゆぅぅぅ!! ゆっぐりどいてねぇえええ!!!」 修羅のような顔で、三度目の突撃を開始する、ゆっくりれいむ。 もはや、ゆっくりれいむには水道しか見えていない。 そして俺は、水道を守護する門番な気分になっていた。 飛んできては、殴り、投げ、殴り、投げの繰り返し。 それでも、ゆっくりれいむは水道に行くのをあきらめなかった。 「ゆっぐり!どいてよぉおおおおお!!!」 「おみず! のませでぇええええええ!!!」 「ほんどに ほんどにじんじゃうううう!!!」 根気負けという奴だろうか、俺はついに水道への道を開けてやる事にした。 「しょうがない、俺の負けだ 早く行けよ」 「おびずぅぅぅ!!!」 真っ赤な顔をして一目散に水道へと向かう、ゆっくりれいむ。 もはや、ゆっくりれいむの顔は限界に来ていた。 口の中の感触がまるでない、焼け爛れたようにジンジン痛みが襲ってくる。 眼球が飛び出そうだ、涙も枯れ果てている。 一歩、一歩、水道が近づいてくる。 そして、水道の真下までたどり着いた。後はこの上まで飛び上がるだけだ。 ゆっくりれいむは最後の力を振り絞り、大きな跳躍を見せ、見事水道の蛇口まで飛び上がった。 そして、蛇口をひねれば水が出るという事を知っていた、ゆっくりれいむは蛇口に口を挟み、ひねり始めた。 「む゛ー!!! む゛ー!!!」 必死に蛇口を回そうとするが、一向に回る様子がない蛇口。 どうして? どうして回らないの? と涙は出ずとも、悲しい表情のまま蛇口を必死にひねり続ける。 なぜ回らないのかというと、別に特別な仕掛けを仕掛けたわけでもなく、きつめに捻っておいただけだ。 しかしゆっくり程度の口の力ではまわすことも適わない。 「む゛ー!!! む゛ー!!!」 ぷはっと口を離してしまい、そのまま水道の流し台にすっぽりはまる、ゆっくりれいむ。 なんともお似合いの格好だ。これが便器だったらさぞや面白い光景だったろう。 「どうじで… どうじでまわらないの!!」 すっぽり水道にはまった、ゆっくりれいむを上から見下ろす俺。 「どうしたんだよ? 早く水を飲まないと本当に死ぬぞ」 にやにやした顔つきで、ゆっくりれいむに状況を聞いてみる。 「おじざん… だめだよ じゃぐちがあかないよ… おねがいだよ じゃぐぢをひねってね!」」 ここに来て、俺を頼ってきたか。仕方ない俺は鬼でも天狗でもない、助けてやろう。 もちろん条件つきでな。 「とりあえず、ゆっくりれいむよ、ここは俺の家だ、それだけはまず最初に認めてもらう」 「ゆぅ… わかったよ ここはおじさんのいえだよ… だからはやくじゃぐちを」 もはや反抗する気力もないのか条件を認める、ゆっくりれいむ、なんがか張り合いがないな。 「次に、散々人の家を散らかした罰だとして、しばらく働いてもらうからな」 「わかった わかったよぅ だからはやくおみずを… おびずをください!!」 条件に承諾したのを確認したので、俺は蛇口を思い切りひねった。 ジャアアアアーーー! 勢いよく冷たい水が噴出してくる。 その真下にいた、ゆっくりれいむに水がどばっと落ちてくる。 「おびずぅぅぅ!!!」 大きな口を限界まで広げ、冷たい水がわさびで腫れた口を癒してくれる。 もちろん顔中に水はかかるので、目にも潤いがすこしづつではあるが戻ってくる。 しばらくそれを見ていると、真っ赤に腫れていたゆっくりれいむの顔が普通の肌色に戻っていく。 顔色が良くなったのを確認すると蛇口の口を逆にひねり水を止める。 「ゆぅー」 命が助かったのを顔全体で安心しているのか、ゆっくりれいむの表情は非常に穏やかだった。 「良かったな、お水が飲めて、飲ませてやったんだから、明日かたは俺の言うことに従ってもらうぞ」 「ゆ? おじさんなにいってるの? ここはれいむのおうちだよ、おじさんはでていってね」 なんという事だ。この饅頭は、つい数分前の約束すら覚えていない。 それも自分に都合の悪いことは全て忘れる、どうしようもない脳みそを持ってやがる。 「ゆっくりでていってね おじさんはきらいだよ」」 … やれやれだ、俺は冷蔵庫に向かい、最後のわさびチューブを取り出す。 そして、水道にすっぽりはまっている、馬鹿饅頭の元へと戻っていく。 「おじさん はやくでていってね まずいものをたべさせる おじさんはだいきらいだよ」 身動きが取れないその状態でよくもそんなセリフが吐けるものだ。 つくづくこの馬鹿饅頭に感心させられる。 「口を開けろ」 そう俺はゆっくりれいむに命じた。 「ゆ? またおみずをくれるんだね! ゆっくりあけるよ」 馬鹿でかい口を、あーんとばかりに大きく開ける。 「今度はゆっくり味わってね」 わさびチューブをゆっくりれいむの舌や口の中に塗りつける。そりゃあもうべっとりと。 「じゃあな、俺は出て行くよ さよなら」 水道にはまったゆっくりれいむを後にし、俺は家を一旦出た。 何かを自分の舌や口の中に塗られた気がしたが、男が居なくなって、ご満悦のゆっくりれいむ。 「ようやくゆっくりできるね… ゆっ!」 再び先程の悪夢が蘇る。 口の中が大火事だ、眼球が燃えそうに熱い、汗が止まらない。 「ゆびゅおあああああああ!!!」 すぐに真上にある、蛇口をひねろうとするが、なんと自分ははまって動けない。 んーんー! と精一杯の力で脱出を図ろうとするが全然取れない。 その間にも、顔の中から地獄の業火のような痛みが続く。 「おぼぇえええええええええ!!! おじざん!!おじざん! じゃぐちをひねってぇえええ!!!」 しかしそこにはもう男の姿はない。それに自分が今さっきでていってねと催促したのではないか、今更遅い。 「うぶぉああああああああああああ!!! だずけでぇええええええええええええええええええ!!!」 その声を俺は玄関の外から聞いていた、もう少し、ゆっくり慎重に言葉を選ぶ餡子があればこうはならなかった のになと心の中で不遇に思った。 ゆっくりれいむは絶命する直前に幻覚を見た。 他のゆっくり達が綺麗な水のあるオアシスでゆっくりしているのに、自分だけは終わりのない灼熱の砂漠でさ迷っている。 どんなに足掻いても、オアシスには辿り着けずに永遠に砂漠をさ迷う自分。 その幻覚はそのまま今の現実に直結していた。 ほんのすぐ真上にある蛇口、しかし自分ははまっていて身動きがとれない。 水のあるオアシスの入り口は目の前だというのに。 「ゆぅー ゆぅー ゆぅ… ゆぅ」 息もたえたえになって意識が薄れてきた、それでも顔の中からの激痛はやまない。 もうこのまま死にたいが、激痛がまだ、死につれていってはくれなかった。 目はもはや眼球が飛び出そうだ、ぶちゅぶちゅと眼球の間から、中の餡子がちょっとずつ出てきている。 「いだいよぉおおお!! いだいよぉおおお!!」 ひたすら叫ぶのを繰り返す、ゆっくりれいむ、でも助けは誰も来ない。 「だれかだずげでぇえええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」 そして三時間後、俺は、ゆっくりれいむの悲鳴だけを聞くのも飽きたので友達の家へ遊びに行っていた。 帰宅して早速、洗面所を見にいく。 すると、燃え尽きたような黒い饅頭がすっぽり水道の流しにはまっているではないか、やはりこのまま絶命したか。 本当に心から哀れな生き物だと思い、その黒い饅頭の残骸を生ゴミ袋に捨てた。 自分の事ばかり考えて生きてきた結果がこれだよ! ゆっくりわさび 終 ゆっくりにわさびを食わせたらどうなるんだろうと、考えたSSです。 もちろん自分は、大量のわさびなんぞ食った事ないので、大量のわさびを食べた生物がどうなるのかなんぞ 知りません。 すべて自分の想像です。 でも多分、死ぬんだろうな・・・ このSSに感想を付ける
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ゆっくり蒸し 俺はゆっくりの家族を探していた。 目的は、虐待である。 ゆっくりを入れる巨大な籠、ゆっくりを騙すテクニック 準備はばっちりである。 俺がゆっくりを探しながら歩いていると、 正面から、ゆっくりの家族がこっちに向かってくるではないか!! 「お、いた!!」 男は、見つけたゆっくり一家にばれないように ボソっと、小声で呟いた。 ゆっくり一家の構成は、 親れいむ・親まりさ、 子供れいむ5匹、子供まりさ5匹、 赤ちゃんれいむ・まりさ、2匹、 合計、14匹である。 俺はゆっくり一家を捕まえるべく、 とびっきりの作り笑顔で 先頭を歩いていた親ゆっくりれいむに話しかけた。 「こんにちは!!」 「ゆゆっ!?おじさんはゆっくりできる人?!」 「うん。ゆっくりさせてね」 「「「「「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!」」」」」」」」」」」」」」 俺が、ゆっくりさせてくれ、と言うと ゆっくり一家全員の、ゆっくりしていってね、の大合唱が。 俺は、計画どおりに事が進んでいて作り笑顔ではなく 本当の笑顔が顔にできていた。 「ゆゆ!!おじさん、どうしたの!!??」 れいむは、俺の笑顔の変化が分かったのか 質問を問いかけてきた。 答える必要はない。 俺はその発言を無視してゆっくり一家に提案をした。 「おじさん、もっとゆっくりできる場所を知ってるよ。 来ない?」 「いく!ゆっくりつれてってね!!」 親れいむが、俺の嘘にだまされた。 ふはははははは、これで貴様は一生ゆっくりできない。 「れーむもいきゅ!」「いきたいんだぜ!!」 子ゆっくり達も行きたいコール。 「ゆっくりつれてくんだぜ!!」 これまで黙ってた親まりさも。 「わかった。じゃあ、ちょっと待ってね」 俺は、素早く背負っていた籠にゆっくり一家を入れる。 「ゆ”ゆ”!ぜま”い”よ”、お”じさん”」 「ゆ”っぐり”でぎな”い”ん”だぜ・・・!!」 ゆっくり一家は、自分たちがいる場所の狭さについて 俺に文句を言ってきた。 もう籠に入れてしまえばこっちの物だ!! 「うるせえ!!」 俺はそう叫ぶと、ガツガツとわざと籠を揺らすように走った。 「ゆ”!」 「ぶ!」 ゆっくり達のつぶれる声が聞こえる。 潰れる、と言っても死ぬほどでもない。 家まで、籠を揺らしながら走った。 家に着くと、すぐさま籠を開けてゆっくり達を開放する。 親ゆっくり達のブーイングの嵐が始まる。 「おじさんどういうこと!!赤ちゃん達になにかあったらどうしてくれるの!!」 「オレシラネ」 「ゆっくりあやまるんだぜ!あやまったらゆっくりここからでていくんだぜ!!」 「これからここはれいむたちのゆっくりプレイスにするよ!!」 「「ゆっくりあやまってね!!」」 「オレシラネ」 俺は、さっさと作戦を実行するべく、巨大な薬缶を取り出した。 「おじさん、なにそれ?」 「ゆっくりせつめいするんだぜ!!」 子れいむや、子まりさ達が、興味津津に話しかけてくる。 「これはね、ゆっくりできる部屋なんだ。 ちょっと小さいけど、とってもゆっくりできるんだ。 かぞくみんなで入ってね。」 「ゆゆ!だまされちゃだめだよ!!」 親れいむは、俺の事を警戒しているらしい。 そりゃそうだ。揺らされて、所々怪我をしたし 赤ちゃんも、もしかしたら死んでいたかもしれない。 「ごめんね、れいむ。 これをあげるから、許してくれ。」 そう言って、う●まい棒(袋に入ってる)を渡した。 「ゆゆ!おじさんありがとう!!ゆっくりゆるしてあげるね!!」 親れいむは、幸せそうにう●まい棒を見つめて言った。 親まりさも、今さっきまでの警戒心は無くしたらしく 幸せそうにう●まい棒を見つめていた。 ゆっくり達には、手足が無い為、 う●まい棒の袋を誰かに開けてもらうまでは食べられない。 その為か、ゆっくり両親達は涎を垂らしながら、う●まい棒を見つめていた。 子ゆっくり、赤ちゃんゆっくりも涎を垂らして見つめていた。 俺は、この隙に、と思い、 薬缶の中へゆっくり一家を詰め込んだ。 「ゆゆ”!ぜま”い”よ”!!」 親れいむの苦しみの声が聞こえる。 子れいむ達の声もだ。 俺は、携帯用のコンロを出した。 火をつけて、ゆっくり達の入っている薬缶を置いた。 「・・・任務完了♪」 まだ火に当てたばかりだから熱は伝わってこないだろう。 数分後 「おじさん!!あづいよ!! ゆっくりだしてね!!」 蓋をする部分のちょうど真下にいた子れいむが言った。 「ヤダ」 「ゆ”う”う”う”う”う”!!あ”づい”よ”ぉぉぉぉぉぉ!!」 薬缶の一番下・・・、コンロの火がジャストヒットしている 子れいむが叫んでいた。 数十分後 「ゆ”う”!!あ”づ”い”よ”お”お”お”お”お”お”!!」 親れいむの声が聞こえる。 泣きながら叫んでいるのだろうか、とても痛々しい声で叫んでいた。 今さっきまで聞こえていた、薬缶の最下層の子れいむの声が聞こえなくなった。 もう虫の息なのだろう。 「はやくだすんだぜ!!」 親まりさが叫んだ。 俺は不思議に思った。 数十分も火に当てられてなぜそこまで平気に叫ぶことができる? 俺は、薬缶の中を覗いてみた。 なんと、親まりさは子まりさを自分の周りにおいて 暑さを防いでいたのだ。 親まりさは、子供などを平気に裏切ると聞いたが 本当だったとは・・・。 「チッ」 俺は舌打ちをした。 苦しんでいないとは、俺の努力はなんなんだ。 怒りを込めて、親まりさへ目つぶしをした。 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”」 ざまみろ そして、数分後 今さっきまでの叫ぶ声はなくなり、 呻き声などが聞こえ始めた。 「お”み”ずち”ょ”う”だ”い”い”い”い”」 来た!来た来た来た! ついに最後の〆の時が来た。 俺は興奮して、ゆっくり一家に喋り掛けた。 「水がほしいのか!! いまあげるぞ!!」 「ゆゆ・・・ありがとうおじさん・・・」 「ゆ”う”・・・」 もう死にかけである。 俺は、バケツにいっぱい水を汲んで来た。 「今やるぞ!!」 手で水をすくい、三回、水を入れてやった。 「ゆぅー」 「このくそじじい!!れいむをゆっくりしないでだしてね!!」 「じじいはさっさとしね!!!」 俺に文句を言い始めた。 そろそろ、とどめをさすか。 そう思い、水をすくって薬缶の中に入れてやった。 大量の水だ。 そして、蓋をした。 「ゆ”ゆ”!!く”ら”い”よ”!! あ”づい”よ”!!!」 「あのくそじじい!ま”り”さ”の”め”を”つ”ぶし”た”ん”だぜ!しね!!」 今さっき目を潰された親まりさは、恨みを込めて一家全員へと喋っていた。 暑さ防ぎにされている子ゆっくり達は、聴いていない。 俺は、コンロの火を強火にした。 「ゆ"!む”じあ”づい”よ”!!」 「れ”い”む”の”がら"だが!!!」 「あ”づい”ん”だぜ!!」 そう、今さっき俺が入れた水でゆっくり達は蒸されているのだ。 皮はブヨブヨになり、中の気温も上昇し、 ゆっくり達にとっては地獄だ。 さすがに親まりさも、熱い熱いと言い始めた。 数分後 俺は、ゆっくり達の声が聞こえなくなったので薬缶を開けてみることにした。 すごかった。 中のゆっくり達は、どろどろに溶けて原形をとどめてない。 髪飾りのリボンや、帽子が、どろどろに溶けた餡子に入っていた。 俺は、お餅を入れてお汁粉にすることにした。 「いただき・・・もす・・・!!」 灼熱という地獄を味わったゆっくり達の味は格別だった。 甘い。とにかく甘い。 俺はぺろり、と食べきってしまった。 「次は・・・、アリスのクリームでクリームパンでも作るかな」 俺はニヤニヤと笑みを浮かべた。